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ラグナロク、神々が死に絶える北欧神話の最終戦争、その終末とは

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北欧神話には神々の終焉を意味する「ラグナロク」という最終戦争が起こるという予言があります。

ラグナロクはff シリーズでも聞き覚えのある最終兵器。

「最終」であるラグナロクとはどのようなものなのか。

神話の中で伝えられるラグナロク、その終末を考察したいと思います。

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「神々の黄昏」恐怖の「ラグナログ」

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ラグナログ」は北欧での最終戦争、全ての終焉をいいます。

その内容は北欧神話を今に伝える『新エッダ』の中の『ギュルヴィたぶらかし』、「古エッダ」『巫女の予言』で語られています。

ラグナログとは本来は「神々の運命」を意味しますが、「新エッダ 」の作者、アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンが「神々の黄昏」と誤訳したことから、以降、広くラグナログ=「神々の黄昏」と訳されるようになります。

 

予兆

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グナログの前触れはフィンブルヴェト(大いなる冬)の始まりから

夏が訪れることもないままに、風の冬、剣の冬、狼の冬の3度の冬が続きます

激しい風と雪が人間の国ミドガルズに吹きつけます。

太陽と月を司る神ソールとマーニはついにフェンリルの子であるスコルとハティに追いつかれ、飲み込まれてしまいます

星々は天から落ち、大地は荒れ、樹木も枯れ、山々も崩壊。

人々のモラルは崩れ去り、数えきれない戦乱。

兄弟同士が殺し合い、そして、すべての生き物は死に絶えます

解き放たれる怪物たち

Emil Doeplerが描いた、オーディンとフェンリル、フレイとスルトの戦い。(1905年) 出典:ウィキペディア

ついに巨狼フェンリルが、グレイブニル(6つのこの世にあり得ないもので作られた魔法の紐)の捕縛を逃れて自由の身となります。

ヨルムンガルド(世界を締め上げられる程に巨大な世界蛇)も海底から離れ、巨大な高波と共に陸地を目指します

その波の間をぬって巨人族ヨトゥンヘルの死者たちを乗せ、ロキが舵をとる船ナグルファルもアスガルドを目指します

陸地ではスルト(灼熱の国ムスペルヘイムの炎の巨人)が炎の剣を携え、巨人族を率いて進軍

その炎にアスガルドにかかる虹の橋ビフレストは崩壊。

ヘイムダル(虹の橋を守る神)はギャラルホルンを吹き、敵の進撃を告げ、オーディンは賢者の神ミーミルに助言を求めます。

応戦する神々

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ヘイムダルの警告によって敵の攻撃を知った神々は武装し、主神オーディンを先頭に、ヴァルハラの勇者エインヘルヤルと共に決戦の地ヴィグリードに向かいます

オーディーンは巨大狼フェンリル、戦神トールは巨蛇ヨルムンガンドに挑みます

オーディンは巨狼フェンリルに飲み込まれてしまいます。けれどオーディンの息子でトールと同じほどの怪力を持つとされるヴィーザルが足で下顎、手で上顎を抑え、その巨体を引き裂きます

Emil Doeplerが描いた、トールとヨルムンガンドの戦い。(1905年) 出典:ウィキペディア

トールはヨルムンガンドを討ち取りますが、その毒を浴び、9歩退いて倒れます。

軍神テュールも地獄の番犬ガルムと、ロキはヘイムダルと相打ちで倒れて行きます

妖精王フレイはムスペルの一族を率いた炎の巨人スルト。けれど勝利の剣をスキールニルに与えてしまったフレイには武器がなく、あえなく打ち倒されてしまいます

 

スルトは「光り輝く剣」を放ち、世界樹ユグドラシルを焼きつくします

世界の終り

Emil Doeplerが描いたヴァルハラ炎上。(1905年頃)

巨人スルトの放った炎の剣は神々や巨人をはじめ、世界中のあらゆるものを燃やしつくします

  • 神々の国アースガルズ、
  • 妖精の国アルフヘイム、
  • ヴァン神族の国ヴァナヘイム、
  • 人間の国ミドガルズ、
  • 黒い妖精の国スヴァルトアールヴヘイム、
  • 巨人の国ヨトンヘイム、
  • 小人の国ニダヴェリール、
  • 氷の国ニヴルヘイム、
  • 死者の国ヘルヘイム、
  • 炎の国ムスペルヘイム、

九つの世界は燃え尽くされ、神々もエインヘルヤルも、人間も巨人も、妖精も小人も、怪物も動物も死に絶え、海中に沈んでゆきます。

未来への希望

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けれど、オーディンの息子ヴィーザルとヴァーリ、トールの息子モージやマグニ、アース神族のヘーニルは生き残ります。

やがて海に沈んだ大地が浮かび上がります。そしてオーデンの息子で光の神バルドル、弟のヘズは死者の国より復活

バルドルは新しい神々の主神となり、神々はかつてアースガルズのあったイザヴェルで暮らすことになります。

炎から逃れたリーヴとリーヴスラシルという人間の男女が、ラグナログで焼け残ったホッドミーミルの森で暮らし始めます

そして、太陽を司る神ソルが狼に飲み込まれる前に産んだ美しい娘が、母を継いでその軌道を巡り、新しい太陽となります。


武器としても最強、最終兵器「ラグナログ」

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マイティーソー ・バロルロイヤル」この映画の英語現代は「Thor;Ragnarok(ソー・ラグナログ)」

マイティー・ソーとラグナログがどう関連するのかは「ラグナログ」が何を意味するのかを理解することで納得できるものと思います。

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ラグナログでまず思い描くのはやはりFFシリーズ、初期の頃には騎士が扱う暗黒剣として登場しています。対抗できるのは聖剣エクスカリバー級の武器。使うとフレアーという属性が付くのが特徴です。

 

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また、大久保篤 原作 アニメ「ソールイーター」死神が管理するデスシティーという世界でのお話の中では死神武器職人専門学校、魔剣職人クロナの魔武器として登場しています。

 


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ユニークな存在としてはMMORPG「ラグナログ」。北欧神話を元にして作られた物語、癒される可愛いキャラクター達の活動も人気のひとつ。

 

ラグナロク まとめ

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「ラグナログ」でオーディーンもトールも亡くなって、全てが崩壊し消え去ってしまう。想像以上に悲惨な結末です。

ただ「新エッダ」の結末には、トールやオーディーンの子らは生き残り新しい時代の神となり、炎から逃れたリーヴとリーヴスラシルという2人の人間が新しい世界を作ると締め括られています。よかった。。

 



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