「アベンジャーズ」関連の世界観を共有したMCU (マーベル・シネマティック・ユニバース) の登場人物で、アスガルドの王子にしてアベンジャーズのメンバーである、雷神・ソー。
そのモデルとなるのは、北欧神話最強の戦神にして、オーディンの息子・トール。
今回は、雷神トールに注目です。トールの凄すぎるエピソードをご覧あれ!
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アース神族最強の戦士にして雷を操る豪傑・トール
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トールは、北欧神話に登場する戦と雷を操る神です。燃えるような目と赤髪を持つ大男。主神・オーディンと大地の神・ヨルズの息子で、妻は美しい金髪の女神・シフ、子供には力の神・マグニやワルキューレの一員であるスルーズがいます。
二頭立ての黒山羊の戦車で空を翔け、この戦車の走る音が雷鳴となって地上に響きます。
豪胆で武勇を重んじる好漢ですが、単純で怒りっぽい側面もあります。しかし、自分に怯える者や降伏した者には、怒ることはありません。
雷、天候、農耕などを司るアース神族最強の戦士。ハンマー型の武器・ミョルニョル (ムジョルニア) で敵を打ち倒します。ミョルニョルは対巨人族の要として、フルングニル、スリュム、ゲイルロズといった霜の巨人たちを倒し、多くの神々や人間を守ってきました。
エピソード1
トールに関するエピソードはたくさんありますが、特に有名なものが巨人族最強のフルングニルと戦ったもの。
トールはミョルニョルを、フルングニルは武器の砥石をお互い投げ合いましたが、ミョルニョルは砥石を割り、フルングニルの頭蓋骨を粉砕しました。フルングニルは即死。しかし、割れた砥石がトールの頭に刺さり転倒、おまけに倒れてきたフルングニルの巨体がトールの上に被さり、3日間動けなかったといいます。
エピソード2
また、風変わりなエピソードでは、女装して結婚式場に乗り込むというもの。
ミョルニョルを霜の巨人の王・スリュムに盗まれ、スリュムは返す条件として愛の女神・フレイヤとの結婚を求めてきました。トールは、自身がフレイヤのふりをしてスリュムの元に乗り込むことを思いつきます。仲良しのいたずらの神・ロキに侍女の格好をさせ、2人でスリュムの元に行き、「花嫁の祝福のために」とスリュムがミョルニョルを差し出すやいなや、奪い取り、彼とその一族を全滅させました。
ラグナロクのトール
北欧神話の終末の日・ラグナロクでは、ロキの子どもである大蛇・ヨルムンガンドと死闘をくり広げます。ミョルニョルでヨルムンガンドの頭部を割って勝利しますが、毒の吐息を吹きかけられ、その場から9歩下がって死亡するとされています。
ちなみに、木曜日を意味するThursdayの語源はトールから来ています。
雷を操る設定はテッパン!
映画「マイティ・ソー」でおなじみのマーベルコミックスの漫画では、トールの英語読みであるソーとして登場。
ソーは、神々の国・アスガルド最強の戦士ですが、自身の力に傲慢になってしまいます。オーディンに力とムジョルニアを奪われ、罰として地球に追放されてしまうのです。北欧神話の通り、豪胆な性格の人物として描かれています。
ちなみに、この作品でロキはソーの義弟という設定です。
魔術と科学が交差する世界でバトルをくり広げるライトノベル「とある魔術の禁書目録」では、トールの能力を持った少女が登場。両手両足にはめたグローブから、雷光の溶断ブレードを噴出して戦います。
まとめ
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「マイティ・ソー」のソーの設定は、意外と北欧神話に忠実なんですね。
ちなみに、神話で妻のシフはアスガルドの女戦士でソーに想いを寄せる女性として登場しています。かわいそうなのは、ヒロインのポジションを地球人のジェーンに奪われたこと。
また、「マイティ・ソー」で仲が良いとは言えないソーとロキの義兄弟ですが、元ネタの神話で仲良しというのは面白いですね~。