美の女神として知られるアプロディーテー。自由奔放な性格から、さぞ多くの浮名を流したんじゃないか、なんて考えてしまいます。今回はそのアプロディーテーのご紹介です。
美しさを誇るオリュンポスの神々の中でも最も美しいと賞賛されるアプロディーテー。
その魅力の秘密に迫ります。
目次
アプロディーテー、その生い立ちとズバリ気になる異性関係
アプロディーテー(Aphrodītē)ローマ神話ではヴィーナス(Venus)は愛と美と性を司る女神、オリュンポス十二神の一柱。
起源は、古代オリエントや小アジアの豊穣・植物を司る精霊・地母神、春の女神でもあったと考えられます。
娘でもある美と優雅を司る三美神カリスを侍女として従え、「愛」と「憧れ」「欲望」が秘められた魔法の宝帯を身につけ、自らの魅力を増し、神や人の心を魅了します。
- 聖獣はイルカ
- 聖鳥は白鳥、鳩、雀
- 聖樹は薔薇、芥子、花梨
真珠、帆立貝、林檎もアプロディーテーのシンボルとされます
性格はプライドが高く、そのためトロイア戦争の原因ともなり、自由奔放、多くの恋を重ね多くの子の母ともなっています。
夫はヘーパイストス,
恋愛については多々あるものの、主なものとしては軍神アレス、アドニスとの物語が有名です
子は
- アレスとの間に一説では愛を司るエロース, 恐怖の神ポボス, 恐怖の神デイモス, 調和の神ハルモニアー, 返愛の神アンテロース
- ヘルメースとの間に ヘルマプロディートス
- ポセイドンとの間に エリュクス、ロードス
- ディオニュソスとの間に 生殖と豊穣の神プリアーポス、結婚の女神ペイトー、美と優美の女神カリスたち
- アンキーセースとの間に 英雄アイネイアース
をもうけています
アプロディーテーの誕生
アプロディーテーは原初の海の女神タラッサの娘とされます。
ゼウスの祖父にあたるウラノスの、切断され海に落ちた生殖器についた泡から生まれます。
その美しさに魅せられた西風ゼフィロスがアフロディーテーを見つけ地上に運び、季節の女神ホーラ達がアフロディーテーの身支度を整え、オリュンポス山におくります。
オリュンポスの神々はアフロディーテーの美しさに魅了され、その生い立ちを知るもオリュンポスに住むに相応しい神として迎え、ゼウスもそれを認め、アフロディーテーを養女とします。
パリスの審判
アキレウスの父ペーレウスと海の女神テティスの婚礼に不和の女神エリスが招かれなかったことを怒り、エリスは祝宴に「最も美しい女神へ」と書かれた黄金の林檎を投げ入れます。
ヘラ・アテナ・アプロディーテーがその権利を主張。ゼウスはその審判をトロイアの王子パリスに委ねることにしました。
女神たちはそれぞれにパリスに贈り物を約束することでその権利を得ようとします。
ヘラは「君主の座」、アテナは「戦いの勝利」、そしてアプロディーテーは「最も美しい女性の愛」。
パリスは「最も美しい女性の愛」を選び、アプロディーテーは最も美しい女神の座を得て、パリスは人間界で最も美しい女性「トロイアのヘレンの愛」を得ることになります。
アプロディーテーの結婚
アプロディーテーは火と鍛治の神ヘーパイストスを夫とします。ヘーパイストスはゼウスとへーラーの第一子ですが、両足の曲がった醜い奇形児として生まれました。
美しいアプロディーテーがヘーパイストスと結婚に至った経緯はヘーパイストスと母神へラとの確執が原因しています。
へーラーは醜いヘーパイストスを日頃から疎ましく思い、冷遇していました。
ある時、息子ヘーパイストスから宝石のちりばめられた豪華な黄金の椅子が届きます。
その美しさに喜んだへーラーが腰掛けた途端、体を椅子に拘束されてしまいます。
へーラーが拘束を解くように命じるとヘーパイストスは自分を実子であることを認め、美しいアプロディーテーとの結婚を約束するように要求し、へーラーはその約束を承諾します。
アプロディーテーと軍神アレス
当人の意思とは関係なく、決まってしまった結婚をアプロディーテーは素直に受け入れることはできませんでした。
美を司る神であるアプロディーテーにとって不具の身体である夫の醜さは受け入れられず、そのために幾多の恋を重ねることになります。
最も有名なお相手は暗殺者となった軍神アレス。
アレスは残忍な性格とは反して、外見はオリュンポスの男神の中でも最も美しい神の1柱。
アプロディーテーはアレスとの間に恐怖を司る神ポボスとデイモスの兄弟、調和を司る女神ハルモニアーをもうけています。
けれど、アレスとの関係はヘーパイストスにも知られることになり、その復讐として、ふたりの情事の瞬間にヘーパイストスの作った見えない糸で縛られ、その姿を神々の晒し者にされるという辱めを受ける結果となってしまいます。
アプロディーテーとアドニス
アドニスはアプロディーテーの呪いのため、父に焦がれ身籠ったアッシリア王テイアースの娘スミュルナの子。
美しいアドニスを愛しんだアプロディーテーはアドニスを冥王ハデスの妻ペルセポネーに委ねます。
美しいアドニスにペルセポネーもまた愛おしいと思うようになり、2柱はアドニスを巡って争いになります。
けれどアドニスはアプロディーテーを選び、これを妬んだペルセポネーはアプロディーテーの恋人のアレスをけしかけます。
アドニスが狩りをしている最中、アレスは猪に化けてアドニスを殺害。
アプロディーテーはアドニスの死を悲しみ、亡骸に自身の血を与え、アドニスをアネモネの花に変えています
今も美少女として活躍するアプロディーテー
怒涛の超神化系 RPG「神姫プロジェクト」では美の女神「SSR 神姫 アプロディーテ」として登場。美を追求する神姫。美貌のためならどんな危険もいとわない強力なキャラ。
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「聖闘士星矢」では魚座のアフロディーテ。薔薇が武器3種の毒薔薇を投げて戦う、アンドロメダ瞬とジュネの師であるケフェウス星座のダイダロスの仇
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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のアフロディーテは迷宮都市オラリオの外で活動するファミリアの主神で、美の女神。
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アプロディテー まとめ
美しいがために政略結婚の犠牲になるのは世の常。とはいうものの、夫が醜くても愛せるかどうかについては、正直当人でないのでわかりません。
まあ、美しいがために起こる不幸(?)、けど多くの愛人を持つなら不幸なのかは疑問。
元祖悪女と見るのはひねくれた見方でしょうか?