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イズン、黄金の林檎を守護する北欧神話の神姫

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神姫やパズドラなどで美女キャラとしておなじみのイズン。

北欧神話の神々の若さを保つ黄金の林檎の守護者にして、北欧神話最高の美女フレイヤに並ぶ美貌を誇る女神様です。人妻でありながらロキにたぶらかされ、巨人シャツィに強奪されるというまさに神姫。

さて、女神イズンに起こるハプニングとは

出典:pinterest


神話になった女神イズン

出典:ウィキペディア

イズンは北欧神話に登場する女神。アース神族に永遠の若さを約束する黄金の林檎の守護神にして、オーティンの子、詩の神ブラギの妻。海の神エーギルの主催するアースガルズの晩餐で玉座につく、アース神族の女神8人のうちのひとりでもあリます。

無邪気でお人好し、けれど『ロキの口論』では、ロキに罵倒される夫ブラギを庇い、イズン自身が対象にされても反論して逆にロキを諌めるという、聡明さも兼ね備える女神様です。

青く輝く瞳と、優しげな美しい容姿は、フレイヤと並ぶアースガルズで最も美しい女神様

イドゥンノル(Idunnor)、イドゥナ(Iduna)ともいいます。そのIdは「再び」の意味、Unnは北欧の女性に多くつけられる名。再生と若返りを重ねる、永遠の若さを意味するものと解釈されています。

イズンはアースガルズにおいて不老不死を得られる黄金の林檎を守護するという役割を担っています。

アースガルズの神々はこの林檎を食べることで、永遠の若さを保っているのです。

この果樹を守っていたのは、運命を司るノルン。春の神格であるイズンだけが林檎を摘み取り、収穫することを許されていました。

イズンの誘拐

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『スノッリのエッダ』

あるときオーディンとへーニル、ロキの三柱の神が旅に出ました。空腹になった彼らは牡牛の群れの一頭を捕まえ、蒸し焼きにします。けれど、なかなか肉が焼けません。それは頭上の樫の木にとまっている一羽の鷲が、肉を焼けないようにしているためでした。

この鷲は巨人シャツィが姿を変えたものだったのです。鷲は、その牡牛を分けてくれるなら肉が焼けるようにしてやると言います。神々は鷲の申し出を受けると鷲は止まっていた木から肉に飛び移り、肉のほとんどを持ち去ろうとします

怒ったロキが棒で殴りつけると棒は鷲にくっついたままロキまで空に舞い上がってゆきます。腕はもぎ取られそうに痛み、足は地上を引き回され、ついにロキも降参し、謝罪します。鷲は女神イズンと黄金の林檎を差し出すなら許すといい、ロキもそれに同意します。

ロキはイズンを言葉たくみにアスガルドの外に連れ出し、鷲の姿をしたシャツィが現れ、イズンと林檎を巨人の国ヨトゥンヘイムへ連れ去ってしまいます。

常若の林檎を失ったアースガルズの神々は老い始めてしまいます。

怒った神々は林檎とイズンを取り戻すようにロキに命じます。

ロキはフレイヤから鷹の衣を借り、鷹に変身してヨトゥンヘイムの巨人シャツィの館スリュムヘイムに向かいます。イズンを見つけると素早く呪文を唱え、彼女を一個の木の実に変え、持ち去ります。シャツィはそれに気付き追いかけてきます。

アースガルズに近づく2羽の鳥を見つけた神々は鉋屑に火をつけて追いつこうとするシャツィを焼き殺してしまいます。

そうして無事イズンと林檎はアースガルに戻り、年老いた神々は若さを取り戻すことができました。

秋の落ち葉と冬の雪を作ったイズン

出典:ウィキペディア

『オージンのワタリガラスの呪文歌』

イズンはある日ユグドラシルの高い枝から転落し、氷の国ニヴルヘイムへ落ちてしまいます。

夫ブラギや神々はいなくなったイズンを探しに出、ニヴルヘイムで倒れているイズンを見つけます。そしてオーディンから借りた白い熊の毛皮で凍えるイズンを纏います。

けれどイズンはアースガルズへ戻ることを拒んだため、夫ブラギだけがイズンのそばに残ります。

このイズンの転落は北欧の秋の落葉を、白い毛皮は雪を象徴しているのだと伝えられています。

 

現代でも美少女キャラ、女神イズン

出典:神姫攻略

神姫プロジェクト」のイズンは強力なバリアで黄金の林檎を守護し、無くしてしまった。気ままに探し続ける神姫。

 

出典:刻のイシュタリア攻略

刻のイシュタリア」のイズンは永遠を約束される神秘の果実を管理する永遠の女神。

 

出典:pixiv

パズル&ドラゴンズ」ではイズン&イズナーの神タイプの双子の女の子。オルトが祖父からもらった卵から生まれた略して「イズイズ」。ちなみに青い髪はイズン、金髪がイズナーです。

イズンまとめ

出典:pixiv

北欧神話の美しい「永遠の若さを司る」女神。オトコにモテないはずがない。

まして「不死の林檎」という最高の武器、神々の不老不死までを管理する立場なら、これはもう怖いもの無しですね。

「気に入らないヤツには渡さない!」なんて気まま、できるんでしょうか?

 


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