オリオンはギリシャ神話の狩人。オリオン座としての名でも有名です。
夏の夜、眺めたくなる星々のいわれ、オリオンに注目です。
宿敵となった蠍座に永遠に追われる定めを負ったオリオン。
星になった意外なその原因とは
目次
オリオン、星座になるまでの生涯
オリオン( Orion)は、「山に住む月の男」を意味するギリシア神話の巨人の狩人。海神ポセイドンの子(あるいはボイオーティア王ヒュリエウスの子)。母はミーノース王の娘エウリュアレー、アマゾーンの女王、大地母神ガイアなどの説があります。
背の高い稀に見る美貌と腕力の持ち主でもあり、太い棍棒と弓で野山の獣を狩る、ギリシア一の狩人。
ポセイドーンから海を歩く力を与えられ、海でも川でも陸と同じように歩く事ができたといわれます。
オリオンの結婚
成人したオリオンの最初の妻はシデという美女。けれどシデは自分の美しさを驕り、女神ヘラと美を競ったため、冥界タルタロスに幽閉されてしまいます。
キオス島の獅子退治
妻を失ったオリオンは、旅人となって諸国を渡ります。
キオス島を訪れ、酒神ディオニュソスの息子ギオス王オイノピオンの娘メロペに出会います。
メロぺを見初めたオリオンはメロペに求婚、狩の腕前をもって沢山獲物をメロペに贈ります。
けれどオリオンの出現を快く思わぬオイノピオン王は島を荒らす獰猛なライオンを素手で倒す事ができたら娘との結婚を許すという難題をオリオンに課します。
オリオンはこれを承諾し、自慢の剛力で難なくライオンを絞め殺し、その皮を献上。
本当にライオン退治を成功させるとは思わず、困り果てたオイノピオーンは娘との結婚をはぐらかし続けます。
オリオンは王が約束に応えないことを怒り、メロペとの強引な関係を持ちます
盲目になったオリオン
怒ったオイノピオーンは、父であるディオニュソスに祈願し、オリオンを泥酔させ、焼け火箸で両眼を抉り取って盲目にし、海岸に投げ捨ててしまいます。
盲目になったオリオンは、途方に暮れゼウスに祈りを捧げます。
オリオンを憐れんだゼウスは神託を下し「東の国に行き、ヘリオスがオケアノスから昇るとき、その光を受ければ視力は回復するであろう」と告げます。
そこで、オリオンはヘパイストスの従者サイクロプスの金槌の音を頼りに、まず遥か東のレムノス島へと向かいます。
島に辿り着いたオリオンはヘパイストスの鍛冶場に入り、ケーダリオーンという見習い弟子をさらい、彼を肩に乗せ案内させて太陽の昇る東のオーケアノスの果てまで辿り着きます。
そこで日の出を待っていると、まず暁の女神エオスが現れます。
エオスは美しいオリオンに一目惚れ、兄の太陽神ヘリオスに頼んでオリオンの目を癒してもらいます。
視力を取り戻したオリオンはオイノピオーンに復讐しようと再びキオス島を訪れます。
けれどそれを予見したヘパイストスは地下室を建造し、オイノピオーンとメロペをかくまい、二人は難を逃れます。
エオスとオリオン
気を取り直したオリオンは曙の女神エオスとの恋に夢中になります。
また同時に、アトラスの娘プレイアデス七姉妹の美しさにも惹かれ、その恋を楽しみます。
一方オリオンとの恋に夢中になったエオスはオリオンに会いたいがために暁を告げるという大切な役割さえ早々に引き上げてしまうようになってしまいます。
夜明けが短くなったのを不審に思ったアルテミスはエオスの宮殿がある世界の東の果てまで様子を見にやってきます。そこでアルテミスはオリオンと出会うことになります
あるいは
オリオンは、オイノピオーンが祖父ミノスの元に逃げていると考えクレタ島へと向かい、そこでアルテミスと出会います。
オリオンとアルテミス
アルテミスはオリオンを見初め、やがてはふたり一緒に狩りをするようにもなります。
純潔の女神でもあるアルテミスとオリオンの接近を兄アポロンは不安に思い、アルテミスを諭そうとしますが、アルテミスの想いは治りません。
アポロンは地母神ガイアに相談。ガイアは浜辺を歩いていたオリオンに蠍を送り、彼の脚を刺させます。
オリオンはサソリから逃れるために海に向かって逃れようとします。
アポロンはオリオンに日の光を当て黄金色に光らせ、アルテミスに「お前がオリオンに惑わされていないというなら、あの水平線上の光る点を撃ってみろ」と挑発。アルテミスはすかさず矢を放ちます。
(あるいは川を渡るオリオンを鹿と見せかけアルテミスを挑発)
その夜、砂浜に打ち上げられた矢を受けて絶命したオリオンの骸を見たアルテミスは悲嘆にくれ、死者を蘇らせる名医アスクレーピオスにオリオンの蘇生を懇願。けれどそれには冥府の王ハデスが反対します。
アポロンはオリオンとの仲が叶えられないことを諭します。
アルテミスはようやく諦めますが、大神ゼウスに「せめてオリオンを空に上げてください。そうすれば私が夜空を走る時、オリオンに会えるから」と願います。
ゼウスもこれを聞き入れ、こうしてオリオンは星座として空に上がります。
いくつかの古代ギリシアの物語は
- サソリを避けて海へ逃げたところを誤ってアルテミスが矢を放った
- オリオンがアルテミスに関係を迫ったために巨大なサソリに刺されて死んだ。
- エオスとオリオンの仲をアルテミスが嫉妬してサソリを差し向けた
というようなさまざまな伝説が残っています
オリオン座になったオリオン
星座になったオリオンの姿は、右手に棍棒、左手にはライオンの毛皮をもった姿。
そして、アルテミス(月)が通りすぎていく黄道の近くに三ツ星の帯を締めた姿で輝き、月に一度会えるアルテミスを楽しみに待っていると伝えられています。
けれどオリオンを殺した蠍もまたアポロンがその功績を称えて蠍座として空にあげ、今もなおオリオンを追っています。
そのためオリオンは蠍を恐れ、オリオン座と蠍座は決して同じ星空に現れないのだとか。
宇宙戦隊、超人にもなる現代のオリオン
『Fate/GrandOrder』に登場する超人オリオンはアーチャークラスのサーヴァント。戦闘では弓術と棍棒を駆使した遠近両用の戦法を駆使しますが、性格は相変わらず軟派、他の女性に手を出そうとしてアルテミスに制裁され、思いっきり反撃を受けています。
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『宇宙戦隊キュウレンジャー』のシシレッドオリオンはシシレッド強化体の一つ。サイコーキュータマを、シシレッドがセイザブラスターにセットして変身した進化系戦士。
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オリオン まとめ
オリオンのような男性はこの世界にもよくいるタイプ。
自分に正直だと言われればその通り。
けれど私は、他人に誠実な人を選びたい。
とは思うものの、自分を偽るのも限界があるとも思うし、それを強いるのも全てが歪められてしまいそう。
要は、そういう軽い性格の人には近づかないのが身のため、なのでしょう
なんか、マジになっちゃいました···(ˊᵕˋ; )