イアーソーン(イアソン)はアルゴナウタイ(アルゴー探検隊)を率いた英雄。
アルゴナウタイはヘラクレスやミノタウロスを倒したテセウス、オルペウスなどの名だたる英雄達で編成されたドリームチーム。その先頭に立つイアーソーンはさぞ、ものすごい英傑なのだろうと想像します。
けれど、その最期はこれまでの冒険譚からは真逆の物哀しいもの。
アルゴー探検を終えたイアーソーンのその後、その生涯をたどります。
意外なイアーソーンの最期とは
目次
旅を終えたイアーソーン(イアソン)
イアーソーン(Iāsōn)はアルゴナウタイ(アルゴ探検隊)を率いた英雄。イオルコス王アイソンの子として生まれました。
幼い頃、父王が亡くなり(あるいはベリアスに王位を奪われ)、ケンタウロス族の賢者ケイロンのもとで育てられます。
成人したイアソンは王位の返還を求めますが、ベリアスは「東方の蛮地コルキスにある金毛羊皮を持ちかえることができたら」という条件を出します。
イアーソーンは大船アルゴーを建造、全ギリシアの名だたる英雄たちを率いてアルゴナウタイ(アルゴー探検隊)を編成。苦難の末コルキスに到達。コルキス王の娘メーデイアと出会い、メーディアの助けを得て羊皮を入手。
イアソンは妻メーディアを連れてイオルコスへ帰還を果たします。
王権の奪還
出典:Wikipedia
無事祖国に帰還したイアーソーンですが、ペリアスは王位を譲ろうとはしません。
イアーソーンは、アルゴナウタイの一員メレアグロスに誘われて、同じくアルゴナウタイに参加した他の勇士たちと共に*カリュドーンの猪狩りに参加します。
その一方でメーディアはペリアスの娘たちに羊が若返る魔法を見せて「父王も若返らせてさしあげてはいかがですか?」と言葉巧みに誘います。
ペリアス自身も喜び、魔法を受けることを承諾。
けれど、この時メーディアはわざと魔法の手順を間違え、(あるいは間違った方法を娘たちに教え)娘たちの手で父ペリアスを殺させてしまいます。
この悪行はイオルコス市民にも知られ、猪狩りから帰ってきたイアーソーンはメーディアと共に国外へと追放されてしまいます。
メディアとの決別、そして哀しい最期
故郷を追われたイアーソーンはコリントスという国に辿り着きます。
コリントスの王クレオーンは、イアーソーンを歓迎し、その人柄を気に入り、王女グラウケーとの結婚をイアーソーンに持ちかけます。
イアーソーンも残忍なメーディアの性格を恐れるようになっており、その結婚を承諾。
けれど、当然、メーディアはその婚姻に激怒します。
メーディアはお祝いにグラウケー王女に花嫁衣装を贈ります。
その衣装を身に着けた王女はたちまち燃え上がり、王女を助けようとした王共々焼け死んでしまいます。
さらに、メーディアはイアーソーンとの間に産まれた子供まで殺し、祖父ヘーリオスから贈られた竜の牽く戦車に乗って何処かへと飛び去ってしまいます。
一瞬のうちに全てを失ったイアーソーンは、あてど無く彷徨います。そして、懐かしいものを見つけます。
それはかつて、数々の冒険をともにし、朽ち果てたアルゴー船。
そして、在りし日の思い出にひたり、いつしかアルゴー号の下で眠るイアーソーンは、腐敗して落下してきたアルゴー号の部品に押し潰され死んでしまいます。
** カリュドーンの猪狩り **
カリュドン王オイネウスはある夏、オリュンポスの神々の生け贄を捧げる際に女神アルテミスへの生け贄を忘れてしまいます。それを怒った女神は巨大な猪を放ちます。
オイネウス王は勇士を募り、猪狩りを計画します。
この時イアーソーンの他に、アルゴナウタイのひとり、オイネウス王の息子メレアグロス、アテナイの王テセウス、アキレスの父ペレウス、紅一点の女狩人アタランテーなどの英雄が参加。メレアグロスはこの猪刈りの勝者を巡った争いが原因で死亡しています
イアーソーン(イアソン)、現代でも戦士
「イリュージョンコネクト」のイアーソーンは一番最後に戦闘不能になった味方を復活できるヒーラータイプ
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「クロノマキア」のイアーソーンは冒険王。人型タイプのクリーチャーです。
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イアーソーン(イアソン) まとめ
なんか、最後のシーンで「フランダースの犬」のネロ少年とパトラッシュを思い出してしまいました。
イアーソーンがネロ少年なら、パトラッシュはアルゴー船、ってことになるのでしょうか。
で、
結論をいうと、この世の中には決して手を出してはいけない「相手を不幸にする」人種というのがいるように思います。
それは女性だけに限らず、男性も同様。
そんな相手にもし出合ってしまったら、目先の利益や衝動に決して負けずに、たた、ひたすら、絶対、逃げる!、これしかないすっ!