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シグルズ(シグルド)、ファフニールを倒した英雄、その物語

投稿日:

ヴィルヘルムエルンストフェルディナンドフランツハウスチャイルド(Wilhelm Ernst Ferdinand Franz Hauschild)

 

ファブニールを倒したジークフリート、ワーグナーの戯曲「ニーベルンゲの指輪」の主人公。

神話に中ではシグルスの物語として語り継がれています。

けれど、シグルズとジークフリートが違う人物のように思う人も少なからずいるのでは。

なので、神話と戯曲、シグルズとジークフリートの物語に焦点を当てます。

決して幸せな生涯とは言い難い、神話の中のシグルズとは

シグルズ(シグルド)、竜殺しの英雄

シグルズ肖像(ジェニー・ニューストロン)

シグルズ(Sigurðr・古ノルド語)、ドイツ語でジークフリート

竜殺し(ファフニール)の英雄として知られる、北欧神話において「戦士の王」と評されるほどの大英雄です。

その物語は『ヴォルスンガ・サガ』や『詩のエッダ 』「ニーベルンゲンの歌」など、中世から近世に至る様々な文学で語られています。

 

19世紀に入って、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ジークフリート』『神々の黄昏』によって、以降のジークフリートのイメージが出来上がっています。


「ヴォルスンガ・サガ」のシグルズの物語

クリームヒルトと別れるジークフリート(ユリウス・シュノル・フォン・カロルスフェルト、

シグルズの誕生

シグルズはフーナナンド国の王英雄シグムンドとヒョルディースの息子。フンディングの息子リュングヴィとの戦いで父シグムンドが死亡した後、母ヒョルディースはデンマークの王と再婚。シグルズはヒャルプレク王の宮廷に仕える鍛冶師のレギンによって育てられます。

レギンは竜となったファフニールの弟。兄弟をロキに殺されたことで得た黄金をファフニールに独り占めされ、デンマーク王の下で働いていました。

レギンはシグルズに様々な知識を与えるのに加えて、兄ファフニールを倒すためシグルズを戦士として鍛えます。

 

成人したシグルズは実父が使っていた剣の破片を母から受け取ってレギンに打ち直させます。そして出来上がった名剣グラムを携え、出立。

父の仇の一族を討伐。そしてファフニールの退治に向かいます

 

ファフニール 討伐

ハーマン・ヘンドリック(Hermann Hendrich)

 

シグルズはファフニールの住うグニタヘイズで通り道に穴を堀り、身を隠します。

そしてその上を通るファフニールの心臓を下から突き上げ討伐。

そこにレギンが現れ、ファフニールの心臓が食べたいと言い出します。

心臓をえぐり、火であぶる際、指で心臓を触りやけどしてしまいます。

シグルズはその指を口に入れると鳥の声が分かるようになります

そして鳥たちの会話でレギンがシグルズを殺し黄金を独り占めしようとしていていることを知ります。

シグルズは眠っているレギンの首をはね、竜が持っていた財宝を愛馬グラニに乗せ、また新たな旅に出ます。

 

ブリュンヒルドとの出会い、そして結婚

チャールズ・アーネスト・バトラー 作

旅の途中シグルズは、ヒンダルフィヨルの山頂に建つ炎に守られた館で、ブリュンヒルドと出会います

鎧を身に纏ったまま眠る娘の鎧だけを切り裂いて娘を起こします。

ブリュンヒルドはオーディンの命令に背いたために眠らされていたワルキューレ、フン族の王ブズリの娘。

そして二人は恋に落ち結婚を誓い、シグルスはブリュンヒルドにファフニールの財宝にあった指輪を贈ります。

 

けれど次に訪れたブルグントの王妃グリームヒルドは、黄金を手に入れるためにシグルズを王女のグズルーンと、そしてブリュンヒルデは王子のグンナルと結婚させるよう企みます

そして、シグルズに忘れ薬を飲ませ、ブリュンヒルデの事を忘れさせてしまいます

そうとは知らず、シグルズは王子グンナルと義兄弟となるよう忠義の誓いを結びます。

王妃グリームヒルドは王子グンナルとブリュンヒルドとの結婚を図り、ブリュンヒルドの一族もそれに同意。

J・C・ドールマン作

困ったブリュンヒルドは、結婚の条件に城を廻る炎の壁を越えることを提示。

その条件をこなせそうにないグンナルは、王妃グリームヒルドから教わった呪文でシグルスと互いの姿を交換

グンナルとなったシグルズが炎の壁を越え、婚姻は成立

シグルスは三晩ブリュンヒルドとの間に剣を置いて寝床を共にします。

そして、ブリュンヒルドとグンナル、グズルーンとシグルズは、同じ日に結婚します

 

シグルズの最期

Charles Ernest Butler 作

ある日、グズルーンとブリュンヒルドが、お互いの夫のどちらが高貴であるかで言い争いになります。

グズルーンはその時シグルズとグンナルが入れ替わった経緯をブリュンヒルドに告げ、証拠としてシグルズがブリュンヒルドとの初夜に持ち帰った指輪を見せます。

自分が騙されて結婚させられた事を知ったブリュンヒルデは怒り、自分か、シグルズか、グンナルのいずれかが死ななければならないと宣言。

全てを思い出していたシグルズはブリュンヒルデに、全てを捨ててふたりでやり直そうと提案しますが、ブリュンヒルデは「不貞をはたらくことはできない、もう遅い」と拒みます。

 

シグルズに恩義があるにも関わらず、ブリュンヒルドを失うことを恐れたグンナルは、シグルスと義兄弟の契りを交わしていない弟グットルムにシグルズの暗殺を命じます。

シグルズはグットルムと相討ちで絶命

 

シグルズの遺体は、ブリュンヒルドの手により炎に焼かれ、ブリュンヒルド自身もその炎に身を投じます


 

神話の「戦士の王」シグルズ(シグルド)はゲームでも戦士

出典:valconne.blog.fc2

至高のハイファンタジーRPGヴァルキリーコネクトの中で、祖国を失った王族の青年として登場。神剣を手に冒険の旅を続けています。

 

幻獣契約クリプトラクトのシグルズは「百中の射手」。神宿りの守りに住むエルフ。

 

フェイドグランドオーダーの中ではオフェリア・ファムルソローネのサーバントとして登場。 レアリティは☆5。 神話の中とは違って、“破壊の化身"とでも言うような冷酷な戦いぶりです。

 

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シグルズ(シグルド) まとめ

R・E・ケプラー作

勇者や英雄は悲運の死を遂げることが常? シグルスもそのひとり。戦士の王とまで評され、竜殺しとの異名を持つ人物であっても、ただひとり愛した女性を心ならず裏切ることとなり、おまけに名誉の戦死ではなく暗殺されて死んでしまう。

もう、ものすごく「かわいそうな英雄」の王なのでは

 



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