ゲルマン神話に登場する女神、スクルド。ゲルマン神話において運命を司る三姉妹ノルンの一柱です。
彼女は「未来」という運命を意味する女神であり、「死」を司ります。
今回はそんな女神、スクルドについてご紹介します。
スクルド 「死」という「未来」を司る女神
スクルドはゲルマン神話に登場する運命の女神、三姉妹ノルンの一柱でもあります。
ノルンの三姉妹はウルド、ヴェルダンディ、という名前で、スクルドは三女でした。
長女のウルドは「過去」を司り「編む者」という意味。次女ヴェルダンディは「現在」を司り「紡ぐ者」という意味。三女スクルドは「未来」を司り「責務・義務」という意味を持った女神です。
三姉妹は神々の運命を支配した、至高の神々だともいわれており、あらゆるものの生と死を見守りました。運命の糸の長さは三姉妹が定めたのです。長女のウルドは寿命を計算し、次女ヴェルダンディーは運命の糸の長さを測り紡ぐ。そして三女のスクルドが運命の糸を断ち切るのです。
三姉妹はこの作業を繰り返して世界の安定を保っています。
ヴァルキュリアのスクルド
ノルン三女のスクルドは「必要」を暗示し、「死と滅び」を司る神です。
好戦的で短期な性格をしており、姉妹の中で唯一戦乙女ヴァルキュリアを兼ねています。
『スノッリのエッダ』『ギュルヴィたぶらかし』には、オーディンが自らの娘たちワルキューレが父オーディンの命によりすべての戦につかわされます。
運命の女神で一番年下のスクルドが、ワルキューレのグズ、ロタと共に戦場を駆け巡り、人々の死の色を見てとり、勝敗を決めるのだと記されています。
そして勇敢に戦った戦死者を選び、ヴァルハラへと誘います。
「古エッダ」「巫女の予言」ではオーディンの娘であるワルキューレ達が、楯を持ったスクルドを先頭にして天を飛んでいく様子が描写されています。
そんなスクルトは世界が終る終末の日、ラグナロクの時にすべての世界に死の呪いをかけ、世界を無にかえすとされています。
スクルド 現代でも運命の女神様!?
藤島康介の漫画作品『ああっ女神さまっ』に出てくる女神のひとり。その名の通り、女神3姉妹の末っ子です。
ゲルマン神話における設定と同じように未来を司ります。周囲からは子ども扱いを受けることが多く、まだ幼さの残るわがままな性格をしています。額と頬の青い印が特徴。
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「ヴァルキリーコネクト」のスクルドもその名の通り、運命の女神の末っ子。オーディンの命令によってルーンの戦士を探す旅の途中で主人公と出会います。美しい金色の髪を持っています。ゲーム内でも評価の高いキャラクターで、攻撃と回復を同時に行える有用で希少なスキルを持っているため、人気も高くなっているようです
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スクルド まとめ
ゲルマン神話において「死」という運命を司る女神、スクルド。
運命の糸を断ち切る役割を持った三姉妹の三女は、漫画やゲームにもよく登場します。
三女らしい少しわがままな性格をしていたり、美しい外見をしつつも戦女神らしい強さも見せたり。さまざまな表情を見せてくれます。