皆さんは北欧神話に出てくる「リントヴルム」をご存知でしょうか。
北欧神話は知らなくても、「シャドウバース」という人気ゲームアプリをやっていればその名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
今回はそんな「リントヴルム」についてご紹介していきたいと思います。
画像出典:大進撃!ドラゴン騎士団攻略
見た目の醜い悲しき(?)ドラゴン
出典:Bing
これはドイツに伝わる神話です。
とある国の王妃様にはなかなか子供ができず、悩んでいました。
ある時王妃様の前に魔女が現れ、「庭にある赤いバラを食べれば男の子が、白いバラを食べれば女の子が産まれてくるよ。ただし、二つを同時に食べてはいけないよ。」と言いました。
王妃様はバラを食べたのですが、そのバラがたいそう美味しかったそうで、魔女の言ったことを無視して二つを同時に食べてしまいました。
その後王妃様は無事身籠ったのですが、いざ産まれてきたのは醜いドラゴンでした。
この醜いドラゴンこそが「リントヴルム」。
成長したリントヴルムは花嫁をもらうべく各国から王女様を集めるが、いずれも拒絶されて食い殺してしまいます。その噂が国中に広がり、どの国も王女様を差し出さなくなってしまいました。
そんな時、遠くの山に1人のたいそう美しい羊飼いの少女がいるという噂を聞き、リントヴルムはその少女を連れてくるように配下の者に命令します。少女の家族はたいそう嘆いたが、少女は覚悟を決め城へと旅立ちました。
その途中少女は王妃の元に現れた魔女と出会い、助言を受けます。リントヴルムと対面し、少女はその魔女の助言の通りにすると、リントヴルムはみるみると姿を変え、なんとも美しい青年の姿になったそうです。
やがてリントヴルムは王位を受け継ぎ、竜王と呼ばれ、少女と結婚します。
ある時リントヴルムが戦に出ている時に王妃(少女)が双子を身籠っていることがわかり、リントヴルム宛てに手紙を書きます。ですが、少女の成金を妬む手下や、別の妃の恨みを買い、リントヴルムから王妃に戻ってきた手紙は大きく改ざんされたものでした。
その手紙には「二人の子供をよそに預け国から逃げよ」というものでした。王妃はひどく悲しみましたがその手紙の通りにします。
しばらく時間のたったある時王妃はとある山で王座につく白鳥と鶴を見ます。この二匹に昔魔女に助言を受けリントヴルムにした時と同じことをしました。
すると二匹はみるみる人間の姿に変わり、それは王妃の産んだ二人の王子でした。
城に帰ったリントヴルムは王妃が国を出されたことを知り、ひどく憤慨しました。後に王妃を探し旅に出ると、とある山のガラスの城を見つけます。
中に入ると王妃と二人の王子の姿が!
しかし二人の王子はリントヴルムに王妃を渡したくないため、王妃に「王と私たち、どちらを取りますか?」と、問います。
王妃はその問いにリントヴルムを取るとこたえ、ガラスの城をリントヴルムと共に出て行ってしまいますが、その後二人の王子はリントヴルムと王妃についていくことを決め、4人で幸せに暮らしました。。。
ん? なんかスゴくハッピーエンドじゃないですかぁ〜〜???
リントヴルムのイメージと言えば。。
「リントヴルムを知っている、聞いたことがある」という人のほとんどは「シャドウバース」の影響ではないでしょうか
専用のデッキが作られるほどの強さで、ネット上での評価も高いです。スキルの発動条件も比較的簡単で、疾走+守護を無視するというスキルはこの強さでは反則級です。
メインはやはり「邪竜」の方になってしまいますが、「聖竜」の方もデッキ切れさえ気をつければ充分強い、かつ局面を左右するカードですね!
なぜ「邪竜」と「聖竜」に分かれているのかというと、ドイツでは、白いドラゴンを見ると幸福がもたらされるという伝説も同時に伝えられているからです。
「邪竜」は醜いメインのストーリーのリントヴルムで、「聖竜」は人間になった後、王妃を探す時の自我を保った竜王リントヴルムの事でしょう。
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まとめ
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「シャドウバース」でも強さを誇るリントヴルムは最強の王「竜王」でした。
そういえば「ドラゴンクエスト」シリーズにも「りゅうおう」ってキャラいましたよね!
一応公式では架空のキャラクターとはなっていますが、あのいかにも暗い感じの見た目や、ドラゴンと人間のどちらにもなるところを考えるとなにか関係性があるのかもしれませんね。