ブラウニーはドラクエのスタート期に現れる雑魚キャラ。仲間になれば最初の頃なら結構頼りになるまで成長してくれる、洞窟の番人をしているくせに逃げ出す、可愛いキャラのイメージです。
実は実際のブラウニーもお手伝い妖精といわれる人間には身近な存在。
今回はそんなブラウニーのご紹介です。
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お手伝い妖精ブラウニー
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ブラウニー( Brownie)は中世のケルト、特にスコットランドやコーンウォール地方に伝わる「お手伝い妖精」として親しまれる妖精です。人家に住みつき、人気のないときに家畜の世話をしたり、家事仕事を手伝います。
性格は温厚。部屋を散らかすようなイタズラをしますが、ゴブリンやボブゴブリンのような邪気はありません。ケルト地方では、家庭の中にはひとりは住みついていると信じられている妖精です。
ただし、お手伝い妖精といっても、その報酬は必要です。ミルクをカップ一杯や、クリームを噐に一盛りなど、毎日必ず部屋の片隅に置いておきます。もし忘れるようなことがあれば、アザができるほど強くつねられたり、ボガード(悪い妖精)になって家の中を徹底的に散らかします。
ブラウニーの容姿
色々な容姿に言い伝えられていますが、一般的には身長は1m弱、髪は無造作に伸び、茶色いボロ服をまとっています。全体に茶色い服装でいるところがブラウニーの名前の由来になっています。なぜ茶色なのかについては、それをブラウニー自身が好む色であるから、又は全身が茶色い体毛で覆われているからという説があります。
実際にブラウニーに会ったという人によると「身体はくるぶしに届く程度の大きさで、茶色いボロ布をまとっている」ということです。
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ブラウニーの接し方
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ブラウニーはとても内気な性格です。人前に出るのを嫌い、彼らを見ることが許されるのは子供か正直者だけ。それ以外の人が覗き見ようとしても物陰に隠れてしまいます。
また、自分の仕事に口出しされたり、手出しされるのを嫌います。構い過ぎるようなことがあると家を離れ、ニ度と戻ってこなくなります。
ブラウニーが人家に居つく目的は身にまとう衣類を手に入れるため。そのため、家事を手伝ってもらったお礼に衣類をプレゼントしたらその家から離れてしまう可能性があります。そのプレゼントが上等過ぎても自慢したいために妖精界に戻ってしまいます。反対に粗末すぎても怒って離れてしまうかもしれません。
一説ではブラウニーは人間から贈り物をされるまで働き続けることを宿命づけられているので、プレゼントを貰ったら解放され、妖精界に帰ってしまうのだということです。
ブラウニーのチェンジリング
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北欧に伝わる言い伝えに「取り替え子(チェンジリング)」というものがあります。
妖精に病弱な子供が生まれると、その子と人間の元気な子供をさらって取り替えてしまうというものです。元気な人間の子供は妖精の国で永遠の命を得て元気に暮らします。そして、取り替えられた妖精の子は残念ながら介護の甲斐なく幼くして亡くなります。
これは北欧の出生率の高くなかった時代に、子供を失った親が抱く「実は子供は妖精の国で生き続けている」という、心の救いを求めた物語が元となっていると伝えられています。
人にも憑く? ブラウニー
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ブラウニーは家や土地に居つく妖精ですが、気に入れば人間に取り憑くこともあるのです。あるところにブラウニーのイタズラに我慢しきれず、引っ越しを決意した人がいました。荷物を全て片づけて、静かになった家でブラウニーの名前を試しに読んでみました。すると荷物の束の中から返答が返ってきます。その人は結局引っ越すことも諦めました。
ちなみにブラウニーは取り憑いた人が亡くなると多くの場合妖精の国に帰りますが、稀にボギーやボガート(悪い妖精)になってしまうこともあるようです。
「寝ている間に小人さんが片づけてくれた」という都市伝説に登場する小人さんの多くはブラウニー。また、蜂や虫の被害にあった時、ブラウニーの名を呼べば、目には見えないままにブラウニーは現れて、追い払ってくれるという言い伝えも残っています。
ブラウニーはやっぱドラクエ?
ブラウニーでイメージするのはやっぱり「ドラクエ」。大きな木づちが武器の可愛いモンスターは国民的な人気キャラのひとつですよね。
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ブラウニーはホブゴブリンやレプラコーンと共に「ハリーポッターシリーズ」に登場するトビーやウィンキーなど「屋敷しもべ妖精」のモチーフとなっています。
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サンリオとセガトイズが共同開発した「ジュエルペット」では、ブラウンクォーツの瞳をもった、ハリネズミの男の子です。
まとめ
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ブラウニーは日本でいう「座敷童子」のようなもの。お手伝いもしてくれるし、居なくなっても家がすたれないならウエルカムです。むしろ妖精のひとりやふたり、居てほしいと思います。
たとえ姿が見えなくても、存在を感じられるならそれだけで癒されるように思います。