ウィリアム・シェイクスピアの「ハムレット」、「リア王」「マクベス」「オセロー」と並ぶ四大悲劇のひとつです。
最近では名優ベネディクト・カンパーバッチが演じたことで話題になっています。2019年5月にはイケメン岡田将生の公演も決定。
そこで、現代にも続くシェイクスピアの「ハムレット」の魅力を探ってみたいと思います。
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悲劇の王子「ハムレット」
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ハムレットの正式な題名は「デンマークの王子ハムレットの悲劇」
モデルとなったのは北欧スカンジナビアの伝説上の人物アームレット。5幕の構成で1600年頃に書かれた戯曲であると推定されています。
ウイリアム・シェイクスピア
イギリスの劇作家。シェイクスピアの最大の魅力は、心理描写による豊かな表現力。戯曲として生の舞台に触れる、または文学として親しむ、最も優れた英文学の作家であるといわれています。
私生活については謎が多く、記録として残るのは1564年英国ストラトフォード・アポン・エイヴォンに生まれ、1582年18歳で26歳の女性アン・ハサウェイと結婚したということ。詳しい学歴や職歴については不明。
そのため、作品を書き上げたのが別人であるという説も生まれました。
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ハムレットのあらすじ
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デンマーク王が急死。その後王の弟クローディアスは前王の妻ガートルード王妃と結婚し、デンマークの王座に就くことになります。
前王の嫡子ハムレットは、父王の死を嘆き、母の早すぎる再婚を憂います。
そんな時、従臣から父の亡霊がエルシノアの城壁に現れるという話を聞き、自らも確かめることに。そして父の亡霊から、父の死は現王クローディアスによる毒殺だったと告げられます。
復讐を誓ったハムレットは狂気を装います。
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宰相ポローニアスは、娘オフィーリアへの想いが拒まれていることがハムレットの狂気の原因であると誤解。その真相を確かめるようオフィーリアに頼みます。
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けれどハムレットの変貌を気遣うオフィーリアをハムレットは冷たく扱い、オフィーリアを傷つけます。
ハムレットは一計を案じ、旧友である旅の一座に現実と同じ王を毒殺する内容の芝居を王と王妃の前で上演。取り乱すクローディアスを見て王が父を暗殺したと確信します。
息子の乱行を案じる母ガートルードは真相を確かめようとハムレットと話し合います。けれど、ハムレットは王妃との会話を隠れて様子をうかがっていたポローニアスを王と誤って刺殺してしまいます。
父の死を告げられたオフィーリアは度重なる悲しみのあまり狂い、溺死。
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父を殺したのがハムレットであることを王クローディアスより明かされた宰相の息子レアティーズは怒り、ハムレットの存在に危険を感じるクローディアス王と共に剣の試合で恨みを晴らすよう画策します。
ふたりは毒の塗られた剣と毒入りの酒を用意して剣試合に挑みます。
けれど試合のさなか、ガートルード王妃が知らずに毒入りの酒を飲んで死亡。
ハムレットとレアティーズ両者とも剣で負傷、その毒で死に際したレアティーズからこれまでの真相を聞かされたハムレットは、死の間際、元凶であるクローディアス王を殺して復讐を果たします。
なんと、全員死亡の結末です。
「ハムレット」の中の名言
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- 生きるべきか死ぬべきかそれが問題だ! To be, or not to be: that is the question
- 尼寺へ行け! Get thee to a nunnery.
- 愚かなる者、汝の名は女なり Frailty, thy name is woman!
メイドインジャパンなハムレット
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ハムレットは蜷川幸雄や太宰治も題材として扱っています。シェイクスピアの独特の世界観をどうアレンジしているのか。巨匠の二乗、ならハズレ無し! ですよね。
蜷川幸雄のハムレット
蜷川幸雄の80周年記念作品として2015年に上演。主演ハムレットを21歳で数々の演劇賞受賞の実力を持つ藤原竜也、オフェーリアを満島ひかりが熱演しています。
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太宰治の「新ハムレット」
太宰治の独特の感性で翻訳されたハムレット、太宰治とシェイクスピアの融合。戯曲風の小説とも表現できる作品です。太宰ファンには必読!?
岡田将生のハムレット
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来春、5月には岡田将生のハムレット上演が決定しています。2019年5月9日から東京・渋谷のBunkamura シアターコクーン、6月7日から大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。演出はイギリスのロイヤル・ナショナル・シアターのアソシエイトディレクター、サイモン・ゴドウィン氏。
■東京公演
期間:2019年5月9日(木)~6月2日(日)
時間:13:00~、18:30~ ※日によって公演時間が異なる。
会場:Bunkamura シアターコクーン(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
チケット発売日:3月2日(土)
チケット取扱い:Bunkamura チケットセンター(10:00~17:30/オペレーター対応) 発売日初日特電TEL:03-3477-9912、3/3以降TEL:03-3477-9999、オンラインチケット MY Bunkamura(座席選択可能)、Bunkamura チケットカウンター(10:00~19:00)、東急シアターオーブチケットカウンター(11:00~19:00)、チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット 各プレイガイドでも取扱い
チケット料金:S席 10,500円(税込)、A席 8,500円(税込)、コクーンシート 5,500円(税込) ※全席指定。
問い合わせTEL:03-3477-3244(10:00~19:00/Bunkamura)■大阪公演
期間:6月7日(金)~11日(火)
時間:13:00~、18:30~ ※日によって公演時間が異なる。
会場:森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5)
チケット発売日:3月31日(日)
チケット料金:11,000円(税込) ※全席指定。
問い合わせTEL:0570-200-888(10:00~18:00/キョードーインフォメーション)
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まとめ
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シェイクスピアの魅力はやはり “舞台を観る”、“本を読む” をしなければ、ただストーリーを垣間見るだけでは理解できないものがあります。
独特の表現法は、「回りくどい」「めんどくさい」と感じる方もいるかもしれない。確かに好き嫌いの好みが分かれるかもしれませんし、読むタイミングも選ぶ作品だと思います。
けれど間違いなく素晴らしい洞察力と表現力。
そして当時の大衆に支持された戯曲、つまり食わず嫌いせずに入り込めばハマる可能性は大、かも。