画像出典:deviantart
ファンタジー作品の中で邪視にまつわる能力は数多く語られています。
神話では見たものを石化させるメデューサ、大天使サリエル、蛇の王バシリスク、エチオピアのカトブレパスなども魔眼によって見たものを即死させる力を持ちます。
そして、ケルト神話にも強力な魔眼を持つ神様がいます。
ダーナ神族の王・ヌアザを倒した異型の巨人、バロール。
今回は、孫・太陽神ルーによって命を落とす、バロールの数奇な運命に注目です!
直死の魔眼・バロール(バロル)
出典:deviantart
バロール(バロル Balor) は、アイルランドの異型の巨人族・フォモール族(Fomoire)の王。「魔眼のバロル」あるいは「邪眼のバロル」の異名で恐れられる、視線で相手を死に至らしめる魔眼の持ち主です。
敵対するダーナ神族の王ヌアザを倒すものの、孫である太陽神ルーの投石によって戦いの最中死亡します。
魔眼の王バロール
子どもの頃、バロールは父のドルイド僧が魔術の儀式をする姿を見ました。
そして、魔法の薬草の毒煙が片眼に入ってしまいます。それによって視線で殺害することができる魔眼を手に入れることになります。
バロールの目は単眼であったり、2つの目の片方だけが魔眼であったり、額に3つ目の魔眼があったりと様々です。
けれど、その魔眼は、開けているだけで相手を殺してしまうため、普段は閉じられています。
年を重ねていくにつれて重くなっていくので、晩年には開けるためには4人の男の助けが必要でした。
死の予言
バロールは、フォモール族の勇将。王として君臨し、一族を支配していました。
あらゆる武器が通用しない不死身の体を持っていますが、「いつか自分の孫に殺される」という予言を恐れていました。
そのために娘・エスリンに子どもを産ませないように塔に幽閉してしまいます。
けれど、ダーナ神族の医術の神であるディアン・ケヒトの息子・キアンが女装して塔に忍びこみ、娘・エスリンと結ばれます。
エスリンは3人の子どもを出産。
怒ったバロールによって子どもは海に投げこまれてしまいます。
後の太陽神・ルーだけは生き残り、海神のマナナン・マクリルの養子として育てられました。
バロールの最期
一方、当時アイルランドを支配していたダーナ神族は、彼らの王である戦神・ヌアザが戦で負傷し、ダーナ神族とフォモール族の混血のブレスが王の座を引き継いでいました。
ブレスは重税を課すなどの圧政をしき、国中から不満の声が出ます。
回復したヌアザが王に返り咲くと、それを不満に思うブレスはバロールを後ろ盾にし、ダーナ神族に戦いを挑みました。
魔眼によって、ヌアザなどの敵を死に追いやっていくバロールですが、一瞬の隙をつかれ、ダーナ神族の戦士となっていた孫・ルーの手によって魔眼を射抜かれてしまいます。
ルーは軍勢の先頭に立ってバロールの魔眼めがけて投石機で石を投げ、見事命中させます。
バロールの眼は地面に転がり落ち、発動した魔眼は後ろに控えていたフォモール族の軍勢を睨みつけ、多くの兵を視殺させてしまいます。
それによってフォモール族は戦いに敗れ、残ったフォモール族はアイルランドから追放されています。
殺すだけじゃないバロール(バロル)の魔眼
「真・女神転生4FINAL」に登場するバロールは渋谷西口駅前あたりに出没する魔王。
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鈴木央の漫画『七つの大罪』では、強さを数値化するアイテムとして、バロルの魔眼が登場します。
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出典:神姫プロジェクト
「神姫プロジェクト」のバロールは特殊な眼帯で魔眼を隠す呪われた魔眼を持つ神姫。
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バロール(バロル)まとめ
出典:deviantart
見ただけで相手を殺せるバロールの魔眼なんて最強のようにも思いますが、それに勝るのはルーの「強運」、なのかな、っと思ってしまうようなお話です。
やっぱ、「運」は掴んでおくべきですね!
せっせと、いろいろ、神頼みしようかな。。。。