テレビドラマで話題となった「カインとアベル」。元は旧約聖書の中に登場する、アダムとイブの息子たちです。
その「カインとアベル」がなぜテレビドラマになるのか、「カインとアベル」とは本来どういう人物で何を示唆するものなのかについてご紹介します。
我々人間の起源であるカインとは何者なのか、本来のアベルに闇はなかったのか、ご覧ください。
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アダムとイブの息子「カインとアベル」は
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カインとアベルは旧約聖書『創世記』第4章に登場します。エデンの園を追われた後のアダムとイブの息子たち。世界で初めて殺人を犯した被害者と加害者。
兄カインが神・ヤハウェ(すべての父)の寵愛を受ける弟アベルに嫉妬することの悲劇を語っています。
カインは農耕を行い、アベルは羊の放牧を行います。
カインは真面目な農夫でしたが、アベルの飼う山羊が度々畑を荒らすことに腹を立てていました。
ある日神は二人に捧げ物をするように命じます。
兄カインは収穫した麦を、弟アベルは肥えた子羊を捧げます。けれど神はアベルの羊だけを貢物として選びます。カインはそれを悔しがりますが、それを見たアベルは「本当に神をお慕いしていたらこんな結果にはならないはずだ」とカインを詰ります。
結果、ついにカインはアベルを草原で殺害してしまいます。
神がカインにアベルの行方を問うと「弟の世話係ではないので知りません」と嘘で答えます。
けれど神は大地からアベルの血が叫びをあげている声を聞き、カインの嘘を見抜きます。
カインをエデンの東にある「ノド」という地に追放、カインが耕作を行っても作物は収穫出来なくなる罰も与えます。
カインは「自分が報いを受けて誰かに殺されるのが恐ろしい」と懇願すると、神は彼を殺した者に七倍の苦痛が降りかかるよう約束し、額に烙印(カインの刻印)を与えます。
カインの末裔
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人類の罪深さ・重い宿命を指し示す表現、「人間は罪深い存在であるという」キリスト教の概念のひとつを表しています。
弟を殺したカインの心の中にあったものは、妬み・憎悪であり、人類は皆このカインの末裔なのであり、我々人間は生まれながらに罪深い心を持っているということを諭しています。
「カインとアベル」の物語が意味するのは、人間の誰もが持つ「嫉妬や憎悪」、負の感情を抱えながら葛藤するのが人間の自然な姿であるというところ。
結果的に罪人であるカインが人類の祖先になった、「迷える子羊」である起源を表しているのでしょうか。
主役になれる?己と対峙するカイン
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「カインの末裔」1917年有島武郎著。農夫の仁右衛門の無知が罪を犯してゆく生き様を描きます。
FF4では竜騎士、セシルの良きライバル、黒ずくめ、竜騎士団の隊長を務めていたのは印象的でした。
「ファイアーエンブレム」シリーズではパラディン。
「グランブルーファンタジー」では土属性SSRキャラ「カイン・リミテッド」、強すぎるという評判もあり?
まとめ
出典:キャラクター図鑑
「カインとアベル」は、加害者であるカインが選ばれた存在であった。罪深い存在であることの烙印を持って、善と悪の狭間で葛藤するのが人間の自然な姿なのだという起源のお話と理解します。
人間が善の塊になれば神に近づきすぎてしまいますものね。