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メソポタミア神話・伝説 神・英雄・怪人

エンキ(エア)、人間を創り、知恵を授けたメソポタミアの水神。

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詳細不明

人間を創った神はと問われたら、やっぱり「旧約聖書」の神・ヤハウェをイメージします。 

ノアを洪水から救い、バベルの塔を壊し、人類の言葉を違えた神。 

 

けれど、実はそれらの物語には元ネタがあるのです。 

人間を創り、洪水から救い、言葉を違えた、それら全てを行ったのは最古の文明とされるメソポタミアの神、エンキ(エア) 神。

 

エンキ(エア)は人間を創り、知恵を授けた多くの神格を持つ創造神。 

ヘルメスに共通するようなトリックスターな側面もある、最古の神。 

 そんなエンキ(エア)に注目です! 


 

エンキ(エア)旧約聖書以前、人間を創った元祖の創造神 

古代バビロニア(紀元前19世紀~17世紀)エアの像

エンキ(エア)とは 3 

エンキ(Enki)は紀元前4000年頃から信仰された、古代メソポタミア・シュメール神話の神 

ティグリス・ユーフラテス川の豊かな恵みと厳しい自然の中で生まれた、世界最古の神々です。 

その中で、エンキは水、知恵、生命、魔術など多くの神格を持つ、人間を創り、人間に知恵を授けた神 

最高神である天空の神・アンと地の女神・キ の子 

人類の運命を定める役割を持つアヌンナキの一柱。 

 

名前はシュメール語で「大地の王」を意味し、のちのバビロニア神話ではエア(カナン宗教ではイア)と呼ばれるようになります。 

 

メソポタミアの天文学では、エンキは南の空の帯の星と関連付けられ、黄道十二星座のやぎ座を象徴する怪物・カプリコルヌスや水星の象徴とされます。 

 

エンキは多くの神話が残されている神の一柱。 

粘土と神の血から人類を創造 

えすぎた人類を滅ぼそうとする嵐神・エンリルの企みから方舟を作ることで人類を救い、 

人類の言語を違えた神 

人間の誕生、ノアの方舟バベルの塔など、聖書のエピソードの元ネタとなった神 

 

「エンキとニンフルサグ」では、ニンフルサグとその子孫との近親相姦の連続が描かれ、水(夫)と大地(妻)との関係、その後にも生命の誕生や育成(子孫)に必要な水(エンキ)の存在の重要性が語られています。 

 

アヌンナキ (Anunnaki)

アヌンナキとは、古代シュメールアッカドアッシリアバビロニア一帯神々の中で、天空の神アヌと大地の女神キの子孫であり、人間の運命を司る、パンテオン(全ての神々)で最も強力な神々 

主に 

  • アン(Anu アヌ) 天空神
  • エンリル(Enlil ) 風、嵐、大気の神
  • エンキ  知恵、水の神
  • ニンフルサグ(Ninhursag)大地の女神
  • ナンナ (Nanna) シン (Sîn)  
  • ウトゥ(Utu)  太陽神
  • イナンナ(Inanna )イシュタル( Ishtar) 愛・豊穣・戦闘の神 

の7柱をいいます。 

 

出自(家系)

紀元前2300年頃

両親 

父:アヌ(アン Anu) メソポタミアの最高神、天空の神 

母:キ (Ki )地の女神、あるいはウラシュ(Urash) 

 

兄弟 

  • エンリル( Enlil ) 風、嵐、大気の神 神話「エンキと世界の秩序」の中で 
  • ニンマー(Ninmah  ニンフルサグ Ninhursag) 山の母なる女神  神話「エンキとニンマー」では妹とされます。 
  • イシュクル (ハダド Haddu)  気象神  

 

配偶者 

  • ニンフルサグ( Ninhursag ) 母なる大地・創造の女神(ニンマフ、ダムキナ、ダムガルアンナとも同一視されます) 
  • ダムガルヌナ Damgalnuna  ダムキナ) 
  • ニンギクガ(Ningikuga).   沼地の女神 

 

子ども・子孫 

紀元前9世紀の円筒印章に描かれたマルドゥク

エンキは妻のニンフルサグやダムガルヌナ,、多くの神々との間に子孫を残しています。 

  • マルドゥク (Marduk ) 創造、水、農業、正義、医学、魔法の神 

 エンキとダムキナの子。後にバビロニアの最高神となる神。 

  • ナンシェ (Nanshe 湿地、海、鳥、魚、社会福祉、夢解釈の女神 
  • アサッルヒ (Asalluhi )呪文と悪魔払いの神 
  • エンビルル (Enbilulu) 灌漑、運河、河川の神 

 

また「エンキとニンフルサグ」の中で、ニンフルサグとの子孫と近親相姦の連続が描かれています。 

  • ニンシャル(ニンサル Ninsar).  植物を司る神
  • ニンクルラ(Ninkurra) 農耕・牧畜を司る神
  • ニニンマ( Ninimma) 書記術の神 
  • ウットゥ( Uttu) 織物の女神 
 ◾️  「エンキとニンフルサグ」(古バビロニア写本に記された最古級の創造神話) 

 エンキはニンフルサグと睦み、9 日間の妊娠の後、植物を司る女神・ニンサルをもうけます。 

そのニンサルと関係を持ち、ニンサルは9 日間の妊娠の後、農耕・牧畜を司る女神・ニンクルラ 

そのニンクルラと関係をもち、ニンクルラは9 日間の妊娠の後、機織り、蜘蛛を司る女神・ウットゥをもうけます。 

そして、ウットゥとも関係を持ちます。 

けれど、しばらくするとウットゥのもとを去ってしまいます。 

 

困惑したウットゥは、ニンフルサグにそのことを相談。 

ニンフルサグは、水神エンキの力のおよばない地、川の水辺から逃れるよう助言。 

ウットゥの子宮からエンキの精を取り出し、土に埋めます。 

すると、そこから8種類の植物が芽を出し、みるみると成長。 

エンキは、僕(しもべ)のイシムードとともに、それらの植物を探し出し、その実を食べてしまいます。 

すると、自らの精を取り込んでしまった彼は、あご・歯・口・のど・四肢・肋骨に腫れ物ができてしまいます。 

エンキは途方にくれ、ニンフルサグに助けを求めます。 

ニンフルサグはエンキに体のどの部分が痛むのか尋ね、エンキがそれを言うとニンフルサグはエンキの体からアブ(水、または精)を取り出し、ウットゥの体に戻します。 

 

そのウットゥからは8柱の神 

  • アブ(Abu)頭頂部( abbattu )
  • ニンシキラ(Nintulla、(ニントゥルラ ニントゥル(Nintul))髪(siki) 
  • ニンストゥ(Ninsutu)鼻(kiri) 
  • ニンカシ(Ninkasi)口(ka) 
  • ナンシェ(Nanshe)喉(zi) 
  • エンシャグ(Enshag またはエンシャガグ(Enshagag))脇腹(zag) 
  • ダジムア(Dazimua)腕(á) 
  • ニンティ(Ninti)肋骨(ti) 

が生まれ、エンキの体の各部にあった腫れ物は癒されます。 

 

この物語はバビロニアの創造神話。 

土(ニンフルサグ)に水(エンキ)が加わることによって生命が生まれ、生命が誕生した後も、その育成、植物に果実が生るために再び「水」が必要とされるということを象徴的に示していると考えられています。 

 

その他 

スッカル(階級)  

  • イシムド( Isimud) 二つの顔を持つ従者 

しもべ  

  • ラフム( Lahmu)  魔除けの生き物 
  • クルル( Kulullû) 人間の頭、腕、胴体と魚の下半身と尾を持つ怪物 
  • 七賢人  アプカルル(Apkallu)またはアブガル(Abgal) 7人の半神、半人半魚または半鳥 


 

神格 

玉座に座るエンキの前に、半鳥半人の生き物を差し出す三柱の神々

エンキはメソポタミアの神々の中でも重要な役割を果たす神、多くの神格を司っています。 

  • 知恵、知識 
  • 工芸、芸術 
  • 水、地下の清らかな水、淡水 
  • 魔法、呪文 

 

**  人類を創り、知識を授けた神 **

エンキは人間を創造した神 

また、文明を形成する基本的な事項が記された「メー」と呼ばれる聖なる力の守護者でもあります。 

はるか昔、エンキは人間が野蛮で無秩序な生活をしていた時代に海から現れ、人類に手工業、耕作、文字、法律、建築、魔術を授けた神とされます。 

 

メーとは 

会的慣行や習慣、規範や文明を形成する人間の基本的なルールが記されている、人間と神の間の関係(契約、法)を理解する基本となる知識をいいます。 

 

** 魔術、呪文を操る神  **

エンキのアッカド人による称号は「水の家の主」。 

地下水には浄化作用と治癒作用があると信じられていたため、エンキの能力は呪文や魔術において重要な役割を果たしました 

エンキは、悪魔払い、浄化、病気の治療、呪いを解くなど、さまざまな目的において、主に神職(祈祷師)によって、聖水や粘土を用いた儀式、呪文の詠唱(祈祷)を通じて呼び出されました。 

 

** 死後の世界、冥界との関連  **

エンキは地下の淡水域であるアブズーに住んでいるとされ、アブズー大地の下に広がっていると信じられていた原初の淡水(地下水・深淵))、それを神格化した存在を支配していると信じられていました。 

これは 

冥界との関係を示唆しています。 

 

後期バビロニアの文書『エヌマ・エリシュ』の中で 

全ての誕生の父であるアプスーは、神々に眠りを乱されたため、彼らを滅ぼそうとします 

アプスーの孫で、当時神々の中で最強であったエンキは、アプスーを魔法で眠らせ、アプスーを地底深くに閉じ込めます 

エンキは、アプスーから世界を豊かに保つ力を獲得 

地底に住まい、繁殖を司る神としての役割を継承します。 

 

** 星座との関係  **

メソポタミア人は、空をアヌ、エンリル、エア(エンキ)の神々に割り当てられた3つの領域に分けました。 

彼らはエンキ(エア)を赤道に最も近い星と関連付け、極に近い星々をエンリルに、中央の星々をアヌに割り当てました。 

この空の分割は、紀元前13世紀に初めて確認されています 

 

性格・容姿 

性格 

エンキはメソポタミアで最も愛された神の一柱。 

新バビロニアの文書では、彼を「運命の王」「偉大な神々の心を知る者」と呼んでいます。 

 

神々の指導者であり、人類の救済者、世界の秩序の維持者、水の神として土や植物と交わった情熱的な恋人 

神々に対する戦略家であり、高潔で衝動的でエネルギッシュな知識の主 

メソポタミア神話では、神々と人間の両方に助言を与え、策略や魔法を使って状況を自分に有利に変えています 

エンキの知恵は、狡猾で、エンキは策士であると説明され、新しいタイプの男性像であるとされます。 

 

エンキの神話のひとつ『大洪水伝説』では、エンキは神々が洪水で人類を滅ぼす計画を人類に明かさないという誓約を交わし、葦の壁に話しかけるふりをして人間の弟子に警告しています。 

 

姿 

水を司る神エンキは魚の皮膚をもった人間として描かれたものがあります。 

また、肩からチグリス川とユーフラテス川を象徴する2つの水流が噴き出しているものや、水や生命を湛えた瓶を手に持った姿のものも多く出土しています。 

 

彼を象徴するアイテムとして、ヤギ魚と雄羊の頭の杖があります。 

エンキは「山羊」と「魚」が重要なシンボルとされ、この2つが合わさった「魚の尾を持つ山羊」としても象徴化されます。 

これらは「エアの偉大な象徴」と呼ばれ、黄道十二星座の山羊座の起源とされます。 

 

エンキのもう一つのシンボルは 

◾️その関係はシュメール神話のひとつ『ニヌルタと亀』というエピソードで語られています。 

エンキは、傲慢になった英雄神・ニヌルタを戒めるために、自身の神殿アプスーの粘土を使って巨大な亀を創造。 

ニヌルタのアキレス腱に噛みつかせ、深い穴へと落としています 

知恵と忍耐の象徴である亀の前に英雄神・ニヌルタは敗北し、謙虚さを学ぶことになります 。

 

神話の中のエンキ(エア)

エンキに関する神話はかず多く残されています。 

その代表的なエピソードとして 

 

創造神話

『エンキとニンフルサグ』でエンキが生んだ神々の誕生(家系項目で記載)が語られています 

 

◾️『エンキとニンマー』

『エンキとニンマー』はメソポタミアのシュメール神話に残る最古の創世神話のひとつです。 

メソポタミアのシュメール神話に伝わる、知恵の神エンキと母なる女神ニンマフによる人類創造や、人間のあり方を描いた神話(粘土板文書)です 

 

この中で人類の創造が語られています。 

 

まだ人間が存在しない世界 

世界の秩序を維持するための農作業や都市作りは、すべて若い神々や地位の低い神々自身の手で行われていました。 

けれど労働に疲れた神々は自分たちの状況に不満を抱くようになります。 

深淵の真水(アプスー)で眠っていたエンキのもとに、母で始原の女神・ナンムが訪れます。 

ナムムは神々の不満を伝え、神々に代わって労働を行う代役を作るよう提言 

出産・母性の女神であるニンマー(ニンフルサグ)に協力を仰ぎ、7人の助手女神の助けを借りて、エンキはアブズーの粘土から神々の姿を模した「人間」の形を完成させました 

人間は、深淵の真水(アプスー)の底にある「粘土」をベースに、神々の手によって形作られました。 

その粘土に息吹や特別な力を込め、人間の基礎となる「心臓(あるいは核)」ができあがり、最初の人間が誕生しました。 


洪水物語 

◾️『アトラ・ハシス

『アトラ・ハシス』は紀元前18世紀に3枚の粘土版にアッカド語で記された古代メソポタミアの叙事詩。 

アトラ・ハシスは旧約聖書のノアにあたる人物。 

この中で人類の創造、旧約聖書の大洪水で生き残った「ノアの方舟」の原型となる物語が語られています 

 

⚫︎人間の誕生 

神々が自分たちの食料のために働かなければならなかった時代。 

アヌは天を、エンリルは地を、エンキは地下の水の海アブズーを領域としました 

そして、イギギ神(下級の神々の総称)には食料を確保するための労働が課せられました。 

 

40年の後、イギギ神は労働を課せられた境遇に不満を抱き、反抗的になってしまいます 

彼らは道具に火をつけ、抗議のためエンリルの神殿を取り囲みます。 

エンリルは宰相・ヌスクから状況を知らされ、アヌとエンキに相談。 

エンキは、イギギ神たちの代わりに仕事をこなす新しい存在、「人間」を創造することを提案 

母なる女神で7つの女神の子宮の指導者であるマミと共に、粘土と神の血を混ぜて人間を形作ります。 

知性の小神・ウェー・イラが殺され、その血が人類の創造に使われました。 

 母なる女神は祝福され、「すべての神々の女主人」、ベレット・カーラ・イリーと名付けられます。 

 

⚫︎大洪水 

人類は増殖し、騒音があまりにも大きいため、エンリルは眠ることができません 

彼は疫病をおこし、人類を滅ぼすことを決意 

アトラ・ハシスはエンキに助けを求めます 

エンキは、アトラ・ハシスに人々に疫病の原因であるナムタル神に供物と祈りを集中させるように伝えます。 

ナムタル神は人々の祈りと贈り物に喜び、疫病を軽減します。 

 

人類は増殖し、再び騒音のためにエンリルは眠ることができません。 

彼は今度は飢饉で人類を滅ぼすことを決意 

天候の神・アダドに雨を降らせないように命じます。  

アトラハシスは再びエンキに祈り、エンキは祈りと供物をアダドに集中させるように伝えます。 

アダドはその信仰と贈り物に喜び、人類が生き残るのに十分な雨をこっそりと降らせます 

 

その後、エンリルは干ばつを再開。 

アヌとアダドを天の守護者、エンキを地底の守護者、自身を地の守護者に任命。 

エンリルはエンキと対峙。 

エンリルは人類が洪水で滅びると宣言し、エンキの協力を求め、エンキの意思に反して誓いを立てさせます。 

 

エンキは誓いを回避するため、アトラハシスの夢を支配します。 

エンキは葦の壁を通して間接的に語りかけ、7日目に洪水が起こることを警告しました。 

そして、船を建造するよう指示。 

アトラハシスは長老たちと話し、人々は彼の船の建造と動物の積み込みを手伝いました。 

 

7日の後、洪水が起こり、船に乗っていたアトラ・ハシスとその家族を除いて人類を滅ぼします。 

洪水は7日7晩続きました。 

洪水が終わると、アトラ・ハシスは神々に供物を捧げます。 

 

人類の一部が生き残ったことを知ると、エンリルは激怒、再びエンキと対峙します。 

エンキとベレト・イリーに人口を制御する方法を確立させ、エンリルは人類を生かしておくことに同意します 

 

『エンメルカルとアラッタ市の領主』(バベルの塔)

◾️『エンメルカルとアラッタ市の領主』は古代シュメールのウルクの王エンメルカルと、交易都市アラッタの領主の外交・知恵比べを描いた、人類最古級のシュメール語叙事詩です。 

 

物語の後半、『エンキの呪文』と呼ばれる一節には、 

かつて全人類が同じ言葉で一つの秩序を共有していたが、知恵の神エンキによって人間たちの言葉が混乱させられ、対話が難しくなったというエピソードが語られています。 

 

イナンナ神話 

◾️『イナンナとエンキ』

この神話は、紀元前2千年紀のいくつかの粘土板から保存された物語。 

イナンナがどのようにしてエンキから『メー』を手に入れたかが語られています 

 

ある時、イナンナがエリドゥにあるエンキの神殿を訪れます。 

エンキはイナンナをもてなし、酒の勝負を始めます。 

すっかり酔ったエンキは、イナンナに王権、戦争、神官職、言語、工芸、エロティシズム、知性など、100以上の「メー」を与えてしまいます。  

イナンナはそれらを受け取ると、天の船にメーを積み込み、自分の都市ウルクへ帰ってしまいます。 

 次の朝、正気に戻ったエンキは、メーがなくなっていることに気づき、召使のイシムードに「メー」のありかをたずね、そのとき初めてメーを失ったことに気づきます 

 

メスを取り戻すことを決意したエンキは、二面(左右)の顔を持つエンキの従者で宰相・イシムド(Isimud )と、神聖な浄化の儀式を行う神官で精霊のエンクム(Enkum)を天の船とその積荷を奪うために派遣 

イシムドはイナンナに追いつき、エンキが天の船をエリドゥに持ち帰るよう命じたと告げます。 

これを聞いたイナンナは激怒。 

エンクムたちが船を奪おうとすると、イナンナはスッカル(神聖な従者)の女神・ニンシュブルを呼び出し、それを阻止します。 

 

その後、エンキはメーを奪還しようと5回にわたり試みます 

2回目はエリドゥの50人の巨人、3回目は50人のラハム、4回目は大魚、5回目はウルクの衛兵、6回目はトゥルンガル運河の衛兵を派遣。 

そのたびにイナンナはニンシュブルを呼び出し、追手を撃退、ウルクに凱旋しています 

 

◾️『エンキと世界秩序の詩』

 ある時、エンキは下位の神々に対して農耕、動物の管理、都市の建設などの具体的な役割を割り振ります。 

 他の神々が次々と役割を与えられるなか、自分だけ仕事をもらえなかったと女神イナンナ(イシュタル)がエンキに不満をぶつけます 

 

そこで、エンキは彼女をなだめ、 

  •  優美な衣装と女性の魅力 
  • 味方する軍勢に吉兆をもたし、戦いの凶兆を伝える 

 の役割(能力)を授けます。 

 

◾️『イナンナの冥界降臨』

『イナンナの冥界下り』は紀元前4000年紀後半、ウルク時代の楔形文字で記された、実存が証明された人類最古の神話 

この『冥界下り』はシュメール語版の『イナンナ』とアッカド語版の『イシュタル』の2つの物語が伝えられています。 

シュメール語版「イナンナの冥界降下」は→ 

 

 

⚫︎アッカド版『イシュタルの冥界下り』

冥界の門に着いたイシュタルは、門番に「門を開けてくれないのなら、かんぬきを粉砕し、扉を叩き壊し、生者の数を上回るほどの生者の肉をむさぼる死者をよみがえらせる。」と脅します。 

エレシュキガルは「古来の儀式に従って彼女を扱う」よう門番に命ます。 

門番は冥界の門を開けるたびイシュタルの衣服を一着ずつ脱がせます。 

最後の第七の門をくぐるイシュタルは裸となり激怒しますが、エレシュキガルは従者ナムタルにイシュタルを投獄し、60の病気を引き起こすよう命じます。 

  

イシュタルが冥界に降った後、地上ではすべての性活動が停止し、生命の誕生が滞ります 

イシュタルの従者であるアッカドの神パプスッカルは、知恵の神・エアにそれを報告。 

エアは両性具有種の「アス・シュ・ナミール」を造り、冥界に送り、イシュタルに「偉大な神の名」を呼び、命の水が入った袋を求めるように告げます 

アス・シュ・ナミールは命の水をイシュタルに振りかけ生き返らせます。 

その後、イシュタルは7つの門を通り、衣服を1つずつ取り返し、元どおりの状態で生還 

けれどその身代わりとして、夫のドゥムジッドを冥界に戻さなければなりません。 

そこで、ドゥムジッドの妹のベリリも身代わりとなり、交代で冥界に入ることになりました。 

 

その他 

エンキはギルガメッシュ叙事詩の一編『ギルガメシュ、エンキドゥ、冥界』にも登場。 

ギルガメッシュにさまざまな助言を与えています 

また、ギルガメッシュの親友「エンキドゥ(Enkidu)」の名前は、エンキ神に由来すると言われています。 

その名の意味はシュメール語で「エンキの創ったもの」や「エンキの作」といった意味が含まれていると解釈されています。 


エンキ、現代でもレアなキャラ(?) 

女神転生シリーズのエンキは『真・女神転生デビルサマナー』の背景や外伝小説真・女神転生デビルサマナー外伝 鎮魂の哀歌』に登場する、古代の「秦氏の国」の武人。 

アン女王の側近で、女王の娘・イナルナ姫(伊那瑠奈姫)の恋人。 

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逆転オセロニアのエンキは、イベント「絶望!エンキ」のクリア報酬として手に入る激超レアSキャラクター。 

盤面で表になっている4ターンの間、受ける通常攻撃と特殊ダメージを70%にする強力な防御スキルを持ちます。 

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エンキ まとめ 

紀元前2004年~1595年

個人的にはエンキと一休さんのイメージがシンクロします。 

すごい博識で、偉業を成した神ってすごい存在である以上に 

トンチが効いてて、俗人ってところが印象に残ります。 

 

メーの概念の中には神でも、人間と同じに社会生活を楽しむ術なんてものがあるのかもしれません。 

コミ障な私には羨んでも目標にはできそうにない境地です 😂

 

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