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芒種(ぼうしゅ)の頃の行事と風習。あじさいのおすすめスポット

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芒種の頃、日本列島は梅雨入りの便りが北上してゆきます。

雨、ただ薄暗く、淀んでいるだけではなく、気付けば雨だから鮮やかになる花々や、雨だから活きづく生き物にも出会えるはず。

雨の合間の木漏れ日は、葉々や花びらに残った雫が輝いて、自然の演出で飾られています。

吹く風や鳥のさえずりも清々しく、都会の中でも空気が美味しいと感じられる瞬間。

楽しまなければもったいないですよね

 

 

「芒種」

「芒種(ぼうしゅ)」は二十四節気の8番目。南端の沖縄県ではすでに梅雨入り。沖縄の方言で梅雨を「小満芒種(すーまんぼーすー)」といいます。

現在の定気法では太陽黄経が75度のとき。

2024年の芒種は6月5日(水)および夏至(6月21日の前日)までの期間をいいます。

芒(のぎ)とは、麦や稲などの穀物の先にある針のような毛。「芒種」とは、「のぎ」のある穀物の種を播いたり、苗を植え付ける時期であることを意味しています。

実際にはすでに種まきは終わっている季節ではありますが、これは旧暦を表しており、実際の季節感とのズレが生じているため。旧暦での芒種は4月末〜5月の初旬をいいます。

そのために、この季節に降る雨を五月雨(さみだれ)、雨の合間に晴れることを五月晴れ(さつきばれといいます

気候は初夏らしい清々しさから少し蒸し暑いと感じる季節となってゆきます。紫陽花が咲き、梅の実が青から黄色に色付き、百舌鳥が鳴き始めるころ。かまきりや蛍など、虫たちの活動が目立ち始める頃でもあります。

* 入梅 (6月11日) **

入梅(にゅうばい、ついり、つゆいり)とは梅雨に入ること。梅雨入りを知らせる雑節のひとつです。

2024年の入梅6月11日(日

かつては「立春から数えて135日目」でしたが、現在は「太陽の黄経(こうけい)が80度に達した日」に設定されています。

 

ジューンブライド(June bride)

古くからヨーロッパでは「6月に結婚する花嫁は幸せになれる」と言い伝えられています。

その由来は

ローマ神話の主神ユーピテルの妻であり、ローマ神話の女神の女王ユーノー(ラテン語: Juno」が守護する月が6月(June)であることから。

ユーノーはギリシャ神話のヘラと同一視される神結婚や出産を司り、女性の結婚生活を守護する女神様

この月に結婚をするとユーノーの加護を受け、生涯幸せに暮らせるいいます。

 

他説、6月は結婚が解禁になる月であるとこから

かつてヨーロッパでは3月、4月、5月の3ヶ月間は農作業が大変忙しい時期であるため、その間は結婚が禁止されていました。

そのため、結婚が解禁される6月には、結婚を待ちわびていた多くのカップルが式を挙げ、幸せに満ち溢れた月であるというところからきているとも伝えられています。

 

稽古初め(6月6日)

能や歌舞伎、狂言などの伝統芸能は6歳の6月6日に始めると上達するといわれます。その由来については下記のようなものがあると伝わっています。

  • 指を使って数字を数えていくと、6に小指が立つ。「子が立つ」となり、縁起が良い
  • 室町時代の猿楽師世阿弥(ぜあみ)が著書「風姿花伝」の中で、「能は数えで7歳(つまり6歳)から始める」と記しており、そこに由来した。

芒種の頃の七十二候

「芒種」の頃、七十二候においては下記のように表現されます

初候(6月5日頃〜6月9日頃)  螳螂生(かまきり しょうず) :  秋に生みつけられた卵から、かまきりが誕生する頃

秋に生みつけられた卵からが誕生するカマキリは害虫を駆除する農業にはありがたい虫。

次候(6月10日頃〜6月15日頃) 腐草為蛍(ふそう ほたると なる) : 腐った草が蒸れ、蛍が飛び交う頃

夏の風物詩ともなる蛍はこの頃からすでに生まれ、暗闇に光を放ちながら飛び交っています。

末候(6月16日頃〜6月20日頃) 梅子黄(うめのみ き ばむ) : 梅の実が薄黄色に色づく頃

梅干しは熟した梅を使うのが良いとされ、この時期の梅が好まれます。

「二十四節気」とは

二十四節気は、一年を春・夏・秋・冬の季節に分け、それぞれをさらに6分割した24の期間に名前をつけたものです。現在でも季節の節目を示す言葉として使われています。

二十四節気の名称は、中国で考案された当時のものがほぼそのまま使われています。考案当時の文明の中心であった黄河の中・下流域の気候を反映しており、日本よりも寒冷で大陸的な気候のため、日本の気候とは多少ずれがあります。

太陽黄経が30の倍数であるもの(春分・穀雨など)を(中気)、そうでないもの(清明・立夏など)を(正節、節気)と言い、節気から次の節気の前日までの間を一ヶ月とする月の区切り方を節切り、その月を節月と言います。季語の分類も主として節切りで行われています。

夏至・冬至の二至、春分・秋分の二分を併せて二至二分といい、立春・立夏・立秋・立冬を四立二至二分四立を併せて八節と言います。二十四節気をさらに約5日づつの3つに分けた、七十二候という分類もあります。

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芒種の頃の行事

小雨に映える花といえば紫陽花。紫陽花のオススメスポット

千葉県 本土寺

別名あじさい寺といわれる日蓮宗の名刹。3万本のあじさいと6千本の花菖蒲がみごと

千葉県松戸市平賀63

 

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京都府 舞鶴自然文化園

約100品種10万本のあじさい園、約1500品種3万本の椿などが見どころ

京都府舞鶴市多称寺24-12

 

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山口県 東大寺別院阿弥陀寺

牟礼坂本の景勝の地に佇む古刹。別名「あじさい寺」、あじさいの名所として知られています

山口県防府市大字牟礼上坂本1869

 

 

芒種 まとめ

小雨に煙る街頭は、例えば光も音も屈折するように、思考の中を走り抜けてゆきます。

雨がひとしきり降るこんな季節は、雨に似合うBGMもしっかり選んで、楽しめるひと時を模索したいもの。

窓越しに降る雨は映画のワンシーンでも絵になるシチュエーション。

人待ち顔で思いに耽ってみたり、いつもとは違う通り道を歩いてみる、ちょっとした異次元との遭遇があるかもしれません。

 

 



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