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シャイターンはイスラム教の悪魔の王、キリスト教ではサタン。シャヤーティンは悪魔族をいいます。
人に悪意を掻き立てる、人間の敵対者。
そんな悪魔の、キリスト教の悪魔とはちょっと違う、イスラム圏独特の生態や所業、ムスリム(イスラム教徒)たちの対処法のご紹介です。
改めて考えてみるとナルホドな悪魔たちシャイターンとシャヤーティンの独特の生態や対処法とは
目次
シャイターン、シャヤーティン、その生態や所業、対処法とは
ヤコブ・デ・バッカー作 16世紀
シャイターン、シャヤーティン、イスラム教の悪魔とは
サタンとその手下たちは人間の魂をめぐって慈悲の天使たちと争い、悪意を吹き込む堕天使。
シャーターン、シャヤーティンは一説にはイスラム教のザバーニヤ「懲罰の天使」とも同一視されます。
コーラン（イスラム教の聖典）とハディース（イスラム教の第二の聖典）にはシャイターンとシャヤーティンが様々な方法で人間を罪へと誘惑する様子が語られています。
シャイターン イスラム教のサタン
シヤ・カラム作 14〜15世紀
シャイターンとは
シャイターン(šayṭān)はイスラム教の悪魔・サタン。
アラビア語の「遠く離れた、迷った」、神の慈悲から遠く離れた存在を意味します。
天使でジンの長・イブリースがアダムにひれ伏せという神(アラー)の命に抗い、地獄に落とされ、 神から人間を惑わす者・シャイターンとしてその存在が許されます。
シャイターンは『悪』の象徴。
太陽はシャイタンの角の間で沈み昇るといわれます。
祈りを妨げ、夢に現れ、ワスワース(邪悪な囁き)で心を蝕み、怒りを掻き立て、人が邪悪な行動に出るように仕向けます。
ハディース（コーランに次ぐイスラム教の第二の聖典）によれば、ラマダン（ムスリムが「断食（サウム）」を行うイスラム暦での第9月）の間、シャイタンとシャヤーイーンは鎖につながれると言われています。
シャイターンの誕生
アダムが創造される以前のイブリースは敬虔なジンであり、天使でした。
けれど、神は人間であるアダムを創造。
すべての天使とイブリースにアダムにひれ伏すように命じます。
イブリースを除くすべての天使が従いましたが、イブリースはそれを拒否。
粘土で造られたらアダムより、火で造られたイブリースの方が優れていると主張します。
神は怒り、イブリースを楽園から追放、シャハンナム（悪行者が罰を受ける地獄）に堕としました。
その後神はイブリースを許し、カーフィル（イスラムの神を信仰しない、恩知らずの不信心者）とし、人間を惑わす使命を与えました。
シャーティン、イスラム教の悪魔
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シャヤーティンとは
シャヤーティン(シャヤーイーン shayāṭīn）はイスラム教の悪魔、あるいは悪霊の一種。
キリスト教のデーモン(Demon)に相当します。
また、シャヤーティン(悪魔)という用語は、悪霊だけでなく、悪の囁きに身を委ね、罪を犯した人間に対しても用いられます。
いくつかのハディースには、シャヤーティンが様々な災いの原因を作っていることを伝えています。
主なシャヤーティン
主なシャヤーティンとして、イブリースの5人の息子たちがいます。
- ダシム、夫婦間のトラブルを引き起こす
- アワル 不法な性交（ジナー）をそそのかす
- スット、嘘や噂話を吹き込む
- ティル 怪我や争いを起こす
- ザランブル 不正な商取引を取り仕切る
生態
シャヤーティンは地獄の業火から創造された、目には見えない醜い容姿。
片方の腿は男性、片方は女性の両性具有種、交尾がなくとも生殖できるとされます。
シャイーン（邪悪な行い）は不純で汚れた、神聖でない場所に引き寄せられるとされ、シャヤーティンは人間の血管をつたい、対象者を誘惑すると伝えられています。
ラマダン（ムスリムが「断食（サウム）」を行うイスラム暦での第9月）の間、シャヤーティンは地獄に鎖でつながれます。
所業
シャヤーティンは 囁きによって人間の魂を蝕みます。
- 対象者の側に潜み
- 悪意を囁き
- 時には魔術を教え
- 天空に浮かんで天使の知らせを盗むこともある
とされます
シャヤーティンは人のカルブ（心臓は人間の人格の中心）に入り込むこともあります。
シャヤーティンが人の魂に入り込むと、その人の人格は変わり、攻撃的になり、狂気にさいなまれます。
極端な場合は肉体にも影響を与え、狂人の様相に変化してゆきます。
対処法
⚫︎ シャイアーティンは左手で食事をするとされるためムスリムは右手で食事をとります。
⚫︎ 太陽はシャイターンの角の間で昇り沈むとされ、この間（日の出と日没）地獄の扉が開いているため、ムスリムはこの時間に祈ってはならないとされます。
⚫︎ 清浄な儀式は天使を引き寄せ、シャイーン(邪悪な行い)を撃退するとされます。
そのため、コーランを朗唱する際、ムスリムはウドゥ（礼拝）を行い、神に庇護を求めます。
︎⚫︎ シャイーン(邪悪な囁き)が祈りを妨げた場合、ムスリムは2回平伏して神の許しを乞い、祈りを続けなければなりません。
シャイターン、メイドやお子ちゃまにもなる、変幻自在
女神転生シリーズ「デビルサマナー」のシャイターンは”妖魔”。パンクなお子様魔人。
イフリートのひ孫で、炎と風の中から生まれたとされるジンの一種です。
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『Fate/Grand Order』では呪腕のハサンの異名も持つアサシンクラスのサーヴァント、イスラム教の一派に存在したという『暗殺教団』の党首・ハサン・サッバーハの絆礼装。
標的を呪殺する呪いの腕「シャイタンの腕」として登場。
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人気スマホゲーム「モンスターストライク」では「切り裂きメイド シャイターン」として登場。チェーンソーを持った金髪ツインテールでメイド姿のカワコワギャル。
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シャイターン、シャヤーティン まとめ
出典：deviantart
イスラム教のシャイタンはキリスト教のサタンと違って、アラーに許されたアラーに従う悪魔なんで、アラーに許しを乞えば、怖くない存在のようにも思います😅
全ての誘惑を拒むのは至難の業。
聖人君子には成れそうにないし、正直、日頃のちょっとした誘惑は生きる糧にもなるし。
まあ、その辺りは神に許される範疇に入るのではないかと。。。😅
