出典:deviantart
一昔前アメリカの B級映画で頻繁に出没していたアマゾネス。
最近はワルキューレに人気を奪われ、廃れ気味?
いえいえちゃんとアニメやゲームの世界では健在。
そこで今回はそのアマゾネスに注目!です。
目次
アマゾネスとは
神話の中でのアマゾネスは軍神アレスと調和を司るニュンペーのハルモニアーを祖とする部族。
単数ではアマゾーン( Amazōn)
アマゾネスは女性だけの狩猟部族、馬を飼い慣らし、戦闘を得意とする騎馬民族でした。
弓、槍、斧を武器に、半月型の盾で武装した騎士として、ギリシア神話の多くの物語にも登場しています。
** ギリシャ神話の女戦士がなぜアマゾーン?**
アマゾネスは黒海沿岸や小アジア、北アフリカに住んでいた実在の部族であるといわれています。
古代ギリシアの歴史家 ディオドロスも『歴史叢書』の中に謎の女戦士が現在の小アジアの黒海付近に住んでいたと記述しています。
この頃、黒海はアマゾン海と呼ばれていたことから、その地に住む彼女らは、アマゾネスと呼ばれるようになったとされています。
また、弓などの武器を使う際、右の乳房が邪魔になるために切り落としていたため「"a"(否定)+"mazos"(乳)=乳無し」と呼ばれたことが由来しているという説があります。
** アマゾネスの出産 **
アマゾーンが子をもうける場合、他の部族の男性のもとへ行き交わる、あるいは漂流者を襲ったり、戦闘で得た捕虜を性奴隷としていたとも伝えられています。
生まれた子供が男子であった場合、足と腕を不自由にして戦えなくして奴隷の仕事に従事させたり、追放や父親に引き渡す、殺すこともあったということ。
女子が生まれると、武器や馬術などが厳しく教え込まれ、戦士となって部族を維持したといわれています。
神話の中のアマゾネス
アマゾネスはギリシア神話の多くの物語に登場しています。
キマイラを倒したベレロポーンや豊穣と酩酊の神ディオニュソスもアマゾーン征伐を行っています。
** ヘラクレスとアマゾネス **
アマゾネスはヘラクレスの12の偉業のひとつにもなっています。
ヘラクレスはミケーネの王・エウリュステウスに命じられて、アマゾネスの女王ヒッポリュテーの「腰帯」を取りに行くことになります。
女王ヒッポリュテーは(一説ではヘラクレスが子を作ることを条件に)好意的に迎え入れます。
けれど、それを好ましくないと思うヘラは女王の侍女になりすまし「ヘラクレスが女王を拉致しようとしている」と騒ぎ立てます。
アマゾネスと戦いとなり、ヘラクレスはやむなく女王ヒッポリュテーを殺し、腰帯を奪い去ることになります。
** テセウスとアマゾネス **
一説ではテセウスもヘラクレスと共にアマゾーンの国に攻め入ったともいわれています。
テセウスはミーノータウロスを倒しアルゴナウタイに参加した英雄。
この時、女王ヒッポリュテーあるいは妹アンティオペーを奪い去り、結婚。ふたりの間にはヒッポリュトスが誕生しています。
アマゾーンたちはテセウスの治める国アテナイに遠征し、ヒッポリュテー(あるいはアンティオペー)を助けようとしましたが敗北。
後にテセウスはクレタ島の王ミーノースの娘パイドラーと結婚。ヒッポリュテー(アンティオペー)はアマゾーンを率いて結婚式を襲いますがこの時も敗れています。
** アキレスとペンテシレイア **
トロイア戦争ではアマゾネスは女王ペンテシレイアのもとで、トロイア側の戦士として参加しています。
女王ペンテシレイアはアキレウスに挑み、敗北。アキレウスは死に際のペンテシレイアの美しさを見て恋に落ち、彼女を殺したことを嘆いたと伝えられています。
アマゾネスの女王ペンテシレイア
ペンテシレイアは軍神アレスとアマゾネスの女王オトレーレーの娘、ヒッポリュテー、メラニッペーの妹。
トロイア軍としてトロイア戦争に参戦。
ハインリヒ・フォン・クライストの戯曲『ペンテジレーア』として語り継がれています。
敵の英雄アキレウスに恋し、彼に勝負を挑みます。戦いに敗れてしまいますが、美しいペンテジレーアに心を奪われたアキレスは自分が倒されたといいます。
ペンテジレーアがアキレスを母国に連れ帰ろうとするので、彼は真実を告げ、自分の妃としてギリシアに連れ帰ろうとします。
けれど、ペンテジレーアは部下に救出されアマゾネスの陣に戻ります。
諦められないアキレスはもう一度戦いを挑み、彼女に打ち負かされアマゾネスの国に連れて行かれることを決意。
けれど、決闘の申し込みを受けたペンテジレーアはアキレスの思惑を理解できず激怒。決闘の場でアキレスを殺害。その後後悔の念にかられペンテジレーア自身も死んでしまいます。
アマゾンリリー、ワンダーウーマンはアマゾネス?
「美少女戦士セーラームーン』や『美少女戦士セーラームーンSupers』に登場するアマゾネスカルテットは「デッドムーンサーカス』の幹部。「大人になる事を拒んだためにネヘレニアに操られた普通の少女達」です
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「ワンピース」に登場する絶世の美女ボアハンコックは「アマゾン・リリー」の皇帝で九蛇海賊団船長。「アマゾン・リリー」は凪の海の女ヶ島にある国家。島で生まれる子供が必ず女性。島民は全員九蛇と呼ばれる驚異的な戦闘能力の高さを誇っています。
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2020年12月公開「ワンダーウーマン1984」。男性を見たことのない女性だけの一族アマゾン族のプリンセスダイアナが人間社会に溶け込んでいく様を描いた「ワンダーウーマン」の続編。
最強といわれるワンダーウーマンが絶体絶命の危機に陥ります。
アマゾネス(アマゾーン) まとめ
出典:deviantart
「男性を見たことがない」美女、ワンダーウーマンや、いかにも危険な香りの漂う「アマゾン・リリー」のボアハンコック。男性ならたまらなく魅力的なキャラクターですよね。
こんな女性なら奴隷になってみたいと思うのは、自然な性(さが)ですよね〜