最近ではゲームの世界ではお馴染みのマナ。
超自然的な力の事をいいます。
ハワイアンやメラネシアン、ネイティブたちが信仰する神秘のエネルギー、マナに注目です。
生活に根付いたマナの概念、その正体とは
目次
マナとは
マナとは超自然的なエネルギー。霊力や呪力も含む、元々はメラネシア地域の概念。メラネシア語で「力」を意味します。
太平洋諸島地域で広く信仰されていた神聖な力の概念で、人や物に特別な力を与える、実体性を持たない何か。神秘的な力の源とされる概念をいいます。
19世紀、イギリスの人類学者R・H・コドリントンが創唱した原始宗教の基本的概念。
フランスの社会学者マルセル・モースは著作『呪術論』の中で『マナは資質であり、実体であり、力である。』と記しています
宗教の起源とする力,アニマティズム(遍在的・非人格的な力への信仰)あるいはプレアニミズム(万物には霊魂が宿っているという信仰)に分類されます。
超自然力、呪力、神通力、奇蹟、魔術など、最近ではさまざまな意味を内包するものとして理解されています。
マナの概念
マナの特徴は「意識」がないということが挙げられます。
人格も、神という概念でも無い、善も悪もない「神秘のエネルギー」。
人や物に付(憑)いて、その人や物に特別の力を与えるもの。
例えば、マナが武器につけば、その武器は持つものに勝利をもたらし、病気で衰弱した人には治癒力を与えます。
俊足の人や言葉巧みな人にはマナが宿っていると評し、動物や森林、湧き水にもマナが宿っていると信じられてきました。
マナはあらゆるものに影響する超自然の力。特定の人物や固有の物が所有するものではなく、ついたり離れたるする転移性を有します。
ときに「あの人はマナが多い」と表現されるため、ゲームなどで魔法のエネルギー(MP)を指すよう設定されています。
生活に根付くマナ
マナは基本的には万物に影響する神秘的な力です。
健康な体、知識が豊かで聡明な人、特殊能力を持った人、カリスマ性の高いリーダー的存在の人もマナが強いと考えられます。
逆に虚弱体質、内向的なひとなどはマナの弱い人となります。
ただ、各地域でマナに対する意識は少々の違いがあります。
■メラネシアでは、
強い戦士は、彼の実力や努力の結果ではなく、彼が強いマナを得ていたから。
多くの卵を生む鶏を所有し、農作物が豊作なのは、所有者が農場を順調に運営させることのできるマナのついた何かを所有しているため。
■ポリネシアでは、
王族は神々の子孫とされ、一般民衆よりも多くのマナを身につけているとされます。男性は女性より、貴族は平民よりも多くを所有しているとされます。
■ハワイでは
・古代、戦いで勝利した酋長たちは倒した敵の眼球を食べたといいます。これは相手のマナを自分に取り入れる為。
ハワイ古代の武道ルアでも倒した敵の体のパーツを食べるという習慣があったそうです。
・言葉にはマナが宿ると信じられています。これは他人の心を動かすという神秘的な力と拘束力のある契約という二つの力を有します
・ハワイの人達は何にでも名前をつけます。これは万物に命があり、マナが宿っているという畏敬の念。雨や風にも名を与えるのは、それぞれの自然現象が個性あるマナを持っていると信じられていることの現れ。
MP、大樹にもなるマナ
『聖剣伝説』シリーズでは超自然力(マナ)を司る大樹。人々の心の影響を受ける、人々の悪意を浄化する、根元からは水が湧き出る、世界樹のような存在
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人気ソーシャルゲーム『マビノギ』ではMP。人の存在が持つ源となるエネルギー。この世の万物と通じ合う力。イウェカが出る夜に満たされる力。
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『遊☆戯☆王』「王(ファラオ)の記憶編」のマナは魔導師見習いの少女
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マナ まとめ
マナはフォース(理力)
かつてヨーダがルーク・スカイウォーカーに理力の扱い方を伝授しているシーンが有りました。
ちなみにフォースForce を辞書で調べてみると「Power from body or mind」とあるそうです。体あるいは精神の力。
マナは体あるいは精神に宿る一時的な力であるとしたら、少し違うのかもしれません。
けど、力の強い人に宿るとしたら、鍛えたらふえるのかなぁ〜、けど、年取ったらそのマナもなくなってしまうのかぁー