レイスとは「ロード・オブ・ザ・リング」の怖〜いゴースト、ナグルス。本来はスコットランドの幽霊です。
映画の中のナグルスは指輪に取り憑かれ、悪霊となった王ですが、本来は死に直面して幽体離脱した生霊をいいます。
こういう生霊の場合、良い霊というイメージがあるのですが、さて、本来のレイスとは?
レイス、肉体を失った生霊
レイス(Wraith)はスコットランドに伝わる、死に瀕した魂が幽体離脱して霊となって現れる、いわゆる生霊、あるいは幽霊。
または、幽体離脱に失敗した魔術師が肉体と魂が別れたままの状態。肉体と魂が分離した、生霊に近い存在をいいます。
地縛霊であるファントムなどと同じく、アンデッドに属する実体のない霊体。
中世、18世紀頃には水の精霊を意味していたともいわれます。
レイスの特徴
出典:deviantart
レイスの外見については、まず指輪物語の悪霊ナズグルをイメージしますが、その本来の姿については、ナズグルのように死神に似た姿であったり、半透明な生前の姿であったり、武装した怪物、あるいは悪霊と化した恐ろしい姿であると伝えられていたり、さまざまです。
身近な人間が死に瀕し、霊魂となって現われる場合もレイスとして認識されます。
レイスは生前の姿で現れ、記憶もあり、喋る事も、触れる事もできるので、出会った誰もがそれが霊であるとは気付かずにいて、後に、出会った頃には死んでいたと知らされて驚くようなことが起こります。
レイスの中には、人に危害を加える事もなく、時には困っている人を助ける、さまざまな助言を与えてくれる善良なものもいて、 アンデッドモンスターとしては特異な存在かもしれません。
レイスは他に憑依はしないようですが、相手に触れて生命力を吸い取るという能力を持ちます。そうして殺された者は、レイスとなって蘇ることがあります。
レイズの中には記憶や理性を失ったものもいて、そうなったレイスは恐ろしい魔物として認識されます。
レイスは武器などの物理的な手段では傷を負わせられません。
弱点は吸血鬼と同じく太陽光。日の光を受けると消え去ってしまいます。
そのため、レイスは夜や暗闇の中でのみ活動するとされています。
魔術師がなったレイス
魂を引き剥がされてしまった魔術師もレイスとして扱われます。
魔法師が術に失敗し、元の肉体に帰れなくなった状態です。
その場合、実体はなく、生前の透き通った姿で出現します。魔術師であるだけに強力な魔法を操ることが多いようです。
生前の知識も残されており、呪いの魔術をかけて不幸をもたらすレイスもいますが、魔法の研究を続けている善良なレイスもいるようです。
同じく魔術師がアンデッド化したリッチという怪物がいます。違いはレイスは肉体を失っている霊体、リッチはゾンビのような状態の肉体を持つ死霊であるところです。
レイス 、ナズグルのイメージが定着した、今や恐ろしい幽鬼
「ロードオブザリング」や「ホビットの冒険」にも登場するナズグルはレイス種。「指輪(nazg)の幽鬼(gul)」と化した、元は王や妖術師であったサウロンの強力な9人の配下たち。
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『DeadbyDaylight』のレイスは、本名「フィリップ・オジョモ」。かつて人間で、「悲哀の鐘」を鳴らす事で透明化することができる、人面樹のような顔をした巨漢の男性。持っている武器は「アザロフの頭蓋骨」。
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『ApexLegends』のレイス、本名はレネイ・ブラジー。時空を操ることができる壊滅的な力を持つ女戦士、 記憶が失われ、自分を探す旅を続けています。
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レイス まとめ
人は皆、死の直前、肉体から魂が離れ、上から自分を見下ろすのだというシーンを幾度も見たし、そうなるのだという話も聞いたような気がします。
レイスとは本来なら行くべき死後の世界へ行けずに現世を迷っているような状態をいうのでしょうか。
だとしたら、やっぱり、病院なんかにはたくさんのレイスが潜んでいそうな気がします😅。。。。