バエル、ソロモンに従う悪魔の王
バエルとは
バエル (Bael) はグリモワール(魔術書)に記された悪魔。
(1818年コラン・ド・プランシー著)『地獄の辞典』や『レメゲトン』(ソロモンの小さな鍵)の第一書・『ゴエティア』で記された72人の悪魔のひとりです。
その中では東方を支配する、66の軍団を率いる序列一位の大いなる王。
『地獄の辞典』(1818年コラン・ド・プランシー著)の中で「ネコと王冠を被った人間とカエルの頭をもった蜘蛛」の姿で描かれる悪魔です。
バエルに祈れば、奸計(策略)に長け、変身や透明になれる能力が与えられると伝えられています。
ルキフゲ・ロフォカレ
ルキフゲ・ロフォカレとは『大奥義書』(ラビ・アントニオ・ヴェニティアナ編者とされる黒魔術の グリモワール)に記される、地獄の3人の支配者ルシファー、ベルゼビュート(ベルゼブブ)、アスタロトに仕える6柱の上級精霊のひとり。
首相、宰相の位にあり、バアル、アガレス、マルバスを配下に持つ悪魔。
ルシファーの命で富と宝物の管理という役割を担っています。
特徴・能力
バエルは戦いに長けた、しわがれた声の王。
法律の知識にも精通する悪魔。
🔳『教皇ホノリウスのグリモワール』(教皇ホノリウス3世が記した17〜 18世紀のグリモワール)では、アスタロトの配下にあり、人気を獲る力を持つ王子
🔳「悪魔の支配者について」の中では、オリエンス(東方(オリエント)を見張る悪魔)の配下で、科学に精通した悪魔と記されています。
バエルに祈れば
🔳『エスペリッツの本』(15 〜16 世紀、フランスのゴエティック グリモワール) では、他人の好意を集める力
🔳『霊的公式の書 』(リベル・オフィシオラム・スピリトゥウム 霊の執務の書)では、学問と愛の力
が与えられると伝えられています。
バエルの位
バエルは「王」の位を持つ悪魔のひとり。
『ゴエティア』では最初に紹介される、グリモワールの中で重要視される悪魔です。
🔳『エスペリッツの本』(15 〜16 世紀、フランスのゴエティック グリモワール) では、バエルはオリエンス(東方(オリエント)を見張る悪魔)に支配される王
🔳『ゾーハル』(カバラ(ユダヤ教の神秘主義思想)の典籍)では、「ランクだけで言えば大天使ラファエルと同等の存在」
🔳『霊的公式の書 』(霊の執務の書)では250の軍団を統べる王
🔳『大奥義書』(ラビ・アントニオ・ヴェニティアナ編者とされる黒魔術の グリモワール)では、ルキフゲ・ロフォカレの支配下にある、6人の上級精霊に仕える18人の下位精霊のひとり。
バアル神との関係
バエルはしばしば古代セム人の神バアルと同一視されています。
バアル神は旧約聖書にも記される異教の神。
『地獄の辞典』(コラン・ド・プランシー著)の中でも両者の同一視についても触れられ、(イギリスの美術史家)フレッド・ゲティングズは、『悪魔の偽王国』(ヨーハン・ヴァイヤー著)で記されるバエル(悪魔)はバアル神の別称であるとしています。
バエル 日本でも以外と知られた悪魔
バエルは2011年公開『ザ・ライト』の中でルーカス神父(アンソニー・ホプキンス)に取り憑く悪魔
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『女神転生シリーズ』でも仲魔の一体として登場しています。
ディーバ教を傘下に、東京の覇権を狙う魔王。
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ソーシャルゲーム『メギド72』のバエルは宵界メギドラルに住まう悪魔。
一見、無邪気な少年、けれど本性は邪悪な、「ソロモンの指輪」なしでも超常の力を振るうことができる追放メギド。
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