いよいよ2022年の幕開けです。新年の干支(えと)は「壬寅(みずのえとら)」。
そこで、そもそも十二支・干支とは何か、易学での「壬寅」はどういう年なのか探ってみたいと思います。
2021年もコロナで明けて、コロナで終わってしまった1年。
新年こそ良い年でありますように。
2022年は「壬寅(みずのえとら)」、新しい時代が動き始める年!!?
2022年の干支「壬寅」は、十干の「壬(みずのえ)」と十二支の「寅(とら)」の組み合わせの年です。
「壬」は「みずのえ」、陰陽五行説では「水の兄」。「水の陽」を意味し、静寂、堅守、停滞、冬といったことを表しています。
「寅」は動く、草木の新芽が芽生える状態を表しています。
「壬寅」は、冬の停滞が衰え新しい草木が芽吹き始める、これまでの苦難が峠を越え、「新しい時代が動き始める年」になることを表しています。
寅(とら)とは
寅は十二支の3番目の干支です。
この干支の名前が付くのは「年」だけではありません。寅の「刻」や寅の「月」、寅の「方」など、時間や月、方角を表す場合にも使われます。
- 寅の刻とは、午前3時~午前5時の2時間、
- 寅の月とは、新暦の2月(旧暦では1月)
- 寅の方角は、東北東より少し北の方
をいいます。
ちなみに、この年に生まれた歴史上の人物では、上杉謙信、徳川家康、大久保利通、吉田松陰などがいます。
十二支とは
十二支(じゅうにし)とは「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」の12種の記号のこと。
12か月を表す呼び名に、12種の動物を当てはめるようになったとされています。
十二支の起源
十二支の起源は中国の殷王朝(紀元前17世紀頃 )の時代にまで遡ります、殷王朝時代においては日付を表すために使用されていました。
春秋戦国時代(紀元前770年〜紀元前221年頃)には陰陽五行説と結びついて卜占(ぼくせん・占い)や暦法としても用いられるようになり、月や年を表すようにもなっています
漢王朝(紀元前206年〜 220年)の時代に、方角や時刻、年を表すためのものとして使用されるようになります。
干支(えと)とは
干支とは「十干十二支(じっかんじゅうにし)」の略。
十干とは、甲(こう)(きのえ)、乙(おつ)(きのと)、丙(へい)(ひのえ)、丁(てい)(ひのと)、戊(ぼ)(つちのえ)、己(き)(つちのと)、庚(こう)(かのえ)、辛(しん)(かのと)、壬(じん)(みずのえ)、癸(き)(みずのと)の10個の記号の総称で、もともとは物を数えるための言葉でした。
この「十干」と「十二支」を組み合わせることで、「干支(えと)」となります。
古代中国では、万物は「陰と陽」の2つの要素からなるとする「陰陽説(いんようせつ)」と、「木・火・土・金・水」の5つの要素の「五行説(ごぎょうせつ)」という思想がありました。これが合わさって「陰陽五行説」。
「陰陽説」においての「陰陽」は「光と闇」「男と女」のような二対となるものを表しています。
これと「木・火・土・金・水」の五行が組み合わさり、自然界に存在するすべてのものがこれらの要素で構成されているという考え方に至ります。
この「陰陽五行説」が「十干」に当てはめられます。
十干、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)。
十干では、陰陽の二対の要素を「兄(え)」と「弟(と)」で表現しています。
五行それぞれに「え」と「と」があり、例えば「木」の二対だと「きのえ(木の兄)」と「きのと(木の弟)」となります
この十干は十二支と組み合わせて、60年で一巡します。60歳を「還暦」といって祝うのもこのため。
十二支のはじまりの説話
十二支の順番については昔から語り継がれている説話があります。
「遥か昔、神様が動物たちに「元日の朝、私のもとに集まりなさい。最初のものから12番目のものまでを、1年交代でその年の大将にする」という御触れを出しました。
けれどその時ネコはその話を聞き漏らし、ネズミにたずねました。ネズミは1日遅れの日付を教えます。
元日の早朝、足の遅いウシは一番に出発。その時ネズミはこっそりウシの背中に飛び乗ります。そんなこととは知らないウシは無事到着。けれどその瞬間、ネズミがウシの背中から飛び降り、1番手となります。
ウシは2番、トラ、ウサギ、タツ、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、トリ、イヌ、イノシシの順で到着。1日遅れで出掛けたネコは番外となり、それ以来ネズミを恨んで追いまわすようになりました」
意外と当ってる、十二支の性格
子(ね)
ねずみは多産であるところから『子孫繁栄』の象徴とされます。社交的で人当たりがよく、適応能力が高く、行動力に優れています。ただし、神経質でストレスを溜めやすいところがあるので要注意です。
丑(うし)
牛の特徴は忍耐力があって誠実。穏やかな性格で思慮深く、マイペース。けれど負けず嫌いな一面を持ち合わせています。
寅(とら)
虎は『決断力と才知』の象徴として縁起物としても親しまれています。勇気と行動力があり、集中力や瞬発力にも優れ、何事にも前向きにチャレンジしていく精神の持ち主。ただし、協調性に欠ける部分あるので要注意です。
卯(う)
うさぎは温厚で従順な性格の持ち主。愛嬌がある愛されキャラ。傷つきやすく、寂しがり屋さんなところがあります。
辰(たつ)
龍は『権力者』の象徴。正義感にあふれ、感性が豊かで、常識に囚われない発想力を持ちます。感情を表に出さず、高い理想を持つ、リーダー的な存在。ただし、熱しやすく冷めやすいとこがあります。
巳(み)
蛇は脱皮をすることから『死と再生』のシンボル。常に冷静沈着で現実的な性格が特徴。粘り強く、頭の回転が早く、観察眼も鋭くクールで理知的。けれど、執念深く根に持つタイプ。
午(うま)
馬は陽気で派手好き。社交性に優れた性格。行動力があり、冒険心に溢れています。ただし長期戦が苦手な、瞬発力の高い短気集中型。お人好しで騙されやすいところがあるので要注意です。
未(ひつじ)
ひつじは穏やかで人情に厚い平和主義者。争い事を好まず、誠実な性格が特徴です。協調性に優れ、保守的。しっかりと計画を経て行動します。ただし、慎重になりすぎるところもあるよう。
申(さる)
さるは『器用』でどこか憎めない、世渡り上手な人気者。頭の回転が早く、機転が効くので、その場の空気を読んでうまく立ち回る処世術に長けています。ただし、落ち着きがなく、無責任な印象を与えるところがあるので要注意です。
酉(とり)
トリは親切で世話好き。『商売繁盛』のシンボルとされています。勘が抜鋭く、先を見通す能力に長けています。物事を客観的に捉え、冷静な判断が下せるのも特徴です。几帳面で妥協を許さない性格が特徴です。
戌(いぬ)
イヌは勤勉で努力家。義理人情に厚く、誠実で従順。責任感や正義感が強く、曲がったことは嫌いです。愛情深く一途、相手は生涯をかけて愛し抜きます。ただし、融通が効かず潔癖すぎる一面もあり。
亥(い)
イノシシは「猪突猛進」の言葉通り、決断したら一直線に突き進みます。正義感が強く、自分や周囲に対しても厳しい一本気な性格。真面目で冗談が通じにくいところがありますが、本来はとても親切で、あたたかい心の持ち主です。
干支・十二支 まとめ
新年「壬寅(みずのえとら)」は、新しい時代が動き始める年。なるほど、納得の予想です。
2021年は新しい時代の前触れの年で、2022年が動き始める年。
嬉しいような、怖いような。 その先がより良い未来でありますように。